どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
「イラストを描いてみたいけど、何から始めればいいか分からない…」
「絵心がないけど、本当に描けるようになるのかな…」
そんな風に悩んでなかなか描き出せない・・・なんてこともあるんじゃないでしょうか?
そこでこの記事ではイラスト初心者がつまづきやすいポイントを丁寧に解説し、ゼロからイラストを描き上げるためのマニュアルとしてまとめました。
目次
はじめに、イラストを描く前に知っておきたいこと
イラストを描き始める前に、基本的な知識を身につけておきましょう。
①必要な画材:初心者向けおすすめセットを紹介(デジタル・アナログ両方)
まずは、イラストを描くために必要な画材を揃えましょう。
ここでは初心者さんにおすすめの画材を、デジタル・アナログに分けてご紹介します。
【アナログイラストの場合】
鉛筆: Hや2Hなどの硬めの鉛筆と、Bや2Bなどの柔らかめの鉛筆を揃えると濃淡を表現しやすくなります。
消しゴム: 練りゴムとプラスチック消しゴムがあると便利です。練りゴムは鉛筆の濃淡を調整したり、繊細な部分を消したりする際に役立ちます。
紙: スケッチブックや画用紙など、用途に合わせて選びましょう。
ペン: ミリペン・Gペン・丸ペンなど様々な種類があります、線の太さや描き心地を試しあなたに合ったペンを見つけましょう。
インク: ペンに合ったインクを選びましょう。
色鉛筆: 色の種類が豊富なものを選びましょう。水彩色鉛筆は水を含ませた筆でぼかすことで、水彩画のような表現も楽しめます。
水彩絵の具: 透明水彩絵の具と不透明水彩絵の具があります。初心者の方には、扱いやすい透明水彩絵の具がおすすめです。
アクリル絵の具: 水で溶いて使う水性絵の具の一種です。水彩絵の具よりも発色が良く、重ね塗りがしやすいのが特徴です。
【デジタルイラストの場合】
パソコン: イラスト制作ソフトを快適に動かすために、ある程度のスペックが必要です。後述する「パソコンを買うときのスペックの選び方」を参考にしてください。
ペンタブレット: パソコンに接続して使用する、ペン型の入力機器です。
イラスト制作ソフト: CLIP STUDIO PAINT、MediBang Paint Proなど、様々なソフトがあります。
★よりくわしく知りたいときは、デジタルイラストを始める時に必要なものや道具徹底解説【最新版】を参照してください。
②効果的な練習方法:模写、デッサン、クロッキーなど
イラストの上達には効果的な練習方法を実践することが欠かせません。
ここでは、代表的な練習方法を3つ紹介します。
模写: お手本をそのまま書き写す練習方法です。線の流れや色の使い方など、お手本をじっくり観察することでイラストを描くための基本的な技術を身につけることができます。
デッサン: 鉛筆や木炭などを使って光と影を表現しながら、対象物を立体的に描く練習方法です。観察力や描写力を養うことができます。
クロッキー: 短時間で対象物の動きや特徴を捉えて描く練習方法です。人物や動物を描く際に役立ちます。
③モチベーション維持のコツ:目標設定、作品発表、コミュニティ参加など
イラストの上達には、ある程度の時間と努力が必要です。
具体的な目標を立てる: 「1ヶ月後にイラストを完成させる」「イラストコンテストに応募する」など具体的な目標を設定することで、モチベーションを高く維持することができます。
作品を発表する場を作る: 完成した作品は、SNSやイラスト投稿サイトでどんどん公開してみましょう。他の人の意見や反応をもらうことでモチベーションの向上に繋がるだけでなく、新たな発見があることもあります。
イラストを描く仲間を見つける: オンラインコミュニティやオフラインの勉強会などに参加して、イラストを描く仲間を見つけましょう。 同じ趣味を持つ仲間と交流することで、モチベーションを維持しやすくなります。
★絵のモチベーションに関しては絵やイラストを描くモチベーションがまためきめき上がる7つの秘策や、絵を描くのがめんどくさいと感じたら一度手をとめて考えようも参考になります。
イラストの基本1. 線画をマスターしよう!
線画は、イラストの基礎となる重要な要素です。
①アタリの取り方:顔、体、構図など
アタリとは、イラストを描く際に、大まかな形や位置を決めるためのガイドラインのことです。
アタリをしっかり取ることで、バランスの取れたイラストを描くことができます。
顔のアタリの取り方
まず、円を描き、中心に十字線を引きます。
十字線の下部に、顎のラインとなる線を描き加えます。
目、鼻、口の位置を決めます。
髪の毛や耳などのパーツを加えていきます。
体のアタリの取り方
頭身を決めます。
頭の大きさを基準に、胴体、腕、脚などのバランスを考えながら、棒人間のような形でアタリを取っていきます。
関節部分を丸で囲むと、より動きのあるイラストになります。
構図のアタリの取り方
イラスト全体の見せ場をどこに置くか考えます。
主役となるモチーフや人物の位置を決め、周りの要素を配置していきます。
三分割構図や日の丸構図など構図のセオリーを参考にすると、バランスの取れた構図になります。
★絵の構図に関しては絵やイラストの構図が思いつかないなら不足要素を探してつぶせ!が参考になります。
②ペン入れのコツ:線の強弱、線の種類、デジタル/アナログの違い
ペン入れは、鉛筆で描いた下書きの上にペンで線を描き起こしていく作業です。
線の強弱や種類を意識することで、イラストにメリハリや立体感を出すことができます。
線の強弱
力を入れると線が太くなり、力を抜くと線が細くなります。
線の強弱を意識することで、イラストに立体感や奥行きを出すことができます。
例えば光が当たっている部分は線を細く、影になっている部分は線を太くすると立体感が増します。
線の種類
線の種類を変えることでも、イラストの印象を変えることができます。
例えば髪の毛を描く場合はサラサラした髪の毛は細い線で、硬い髪の毛は太い線で描くと質感が表現できます。
デジタル/アナログの違い
デジタルイラストの場合、線画を描くための様々なツールが用意されています。
アナログイラストでは表現が難しい効果なども、デジタルなら簡単に表現できます。
★線画については、絵やイラストの線画をきれいに描ける8つの極意も参照してください。
③よく使う線のパターン:髪の毛、服のシワなど
イラストを描く上で、よく使う線のパターンをいくつか覚えておくと便利です。
髪の毛: 髪の毛の流れを意識して、一本一本丁寧に線を引いていきましょう。毛束感を出すために、複数の線をまとめて描く方法もあります。
服のシワ: 布の素材や体の動きに合わせて、シワの入り方が異なります。
その他: キラキラした表現や集中線などの効果線も、イラストを華やかに見せるテクニックです。
イラストの基本2. 色塗りの基礎を学ぼう!
色塗りはイラストに命を吹き込む、とても楽しい作業です。
①色選びのポイント:配色理論、イメージカラー、色の心理効果
色選びは、イラストの雰囲気を決める上でとても重要です。
基本的な配色理論を理解しておくと、色の組み合わせに迷った時に役立ちます。
配色理論: 色相・彩度・明度などの要素を理解することで、バランスの取れた配色を作ることができます。
イメージカラー: キャラクターやモチーフのイメージに合った色を選ぶことで、イラストに統一感が生まれます。
色の心理効果: 色にはそれぞれ異なる心理効果があります。例えば、暖色系の色は温かい印象を与え、寒色系の色はクールな印象を与えます。
★色に関しては、クリスタ色の選び方基本編!色相彩度明度の違いと使い方をマスターが参考になります。
②塗り方の種類:ベタ塗り、グラデーション、ぼかしなど
色を塗る場合も、様々な塗り方があります。
ベタ塗り: 色を均一に塗る方法です。シンプルながらもイラストにメリハリをつけることができます。
グラデーション: 色の濃淡を滑らかに変化させる方法です。奥行きや立体感を表現することができます。
ぼかし: 色と色の境目をぼかす方法です。優しい雰囲気や幻想的な雰囲気を表現することができます。
③光と影のつけ方:立体感、質感の表現方法
光と影を意識することで、イラストに立体感や質感を出すことができます。
光源を決め、光が当たっている部分・影になっている部分を意識しながら色を塗っていきましょう。
ハイライト: 最も光が当たっている部分です。明るい色で塗ったり白で塗ったりすることで、光沢感を出すことができます。
中間色: ハイライトと影の中間部分です。
影: 光が当たっていない部分です。暗い色で塗ることで、立体感を出すことができます。
★塗りに関して詳しく知りたいときは、色塗り初心者はまずこの方法から覚えようを参考にしてください。
デジタルイラストを始めるには?
デジタルイラストは今や道具も一般的になり、初心者から始める人も多くなっています。
①必要な機材
デジタルイラストを始めるために必要な機材は以下の通りです。
パソコン(デスクトップ、ノート、タブレット)
イラスト制作ソフト
ペンタブレット
②パソコンを買うときのスペックの選び方
デジタルイラストを始めるにあたって、快適に作業するためにはパソコンのスペックは非常に重要です。
最低限、以下のスペックを満たしているパソコンを選びましょう。
CPU: Intel Core i5 以上、または AMD Ryzen 5 以上
メモリ: 8GB 以上
ストレージ: SSD 256GB 以上
グラフィックス: オンボードではなく、専用グラフィックスがあるとより良いでしょう。
★パソコンについてくわしく知りたいときは、イラストや絵を描くおすすめパソコン&スペックを絵のプロが徹底解説を参照してください。
③おすすめソフト/アプリ:機能、価格帯、初心者向けポイント
デジタルイラスト制作ソフトは無料のものから有料のものまで、様々な種類があります。
ここでは、初心者さんでも使いやすい人気ソフトを3つ紹介します。
CLIP STUDIO PAINT: プロも愛用する定番ソフトです。初心者向けの機能も充実しており、無料体験版もあります。
MediBang Paint Pro: 無料で使えるにもかかわらず、高機能なソフトです。
アイビスペイント: スマホで手軽にイラスト制作ができる人気アプリです。機能も豊富で、無料でも十分に使いこなせます。
★ソフトに関してもっとくわしく知りたいときは、イラストお絵描きペイントソフトおすすめはこれが参考になります。
④ペンタブレットの選び方:種類、筆圧感知、価格帯
ペンタブレットは、パソコンに接続して使用する、ペン型の入力機器です。
板タブレット: ペンで直接描画するタイプです。
液タブ: 液晶画面に直接描画できるタイプです。
★ペンタブをくわしく知りたいときは、イラスト初心者向けペンタブレット最新おすすめ機種はこれだを参照してください。
⑤デジタルならではの表現方法:レイヤー機能、ブラシ設定
デジタルイラストでは、アナログでは難しい表現も簡単に実現できます。
レイヤー機能: 複数のレイヤーを重ねて描くことができます。線画と色塗りを別のレイヤーに分けることで、修正や加筆が簡単になります。
ブラシ設定: 筆圧や傾きなどを感知して、様々なタッチの線を表現することができます。
★他にもデジタルには無数の表現や機能があるので、興味があるときはクリップスタジオ便利機能総まとめを確認してみてください。
5. 上達のコツは継続!モチベーションを維持する方法
イラスト上達には、なによりも継続して描き続けることが重要です。
①目標設定:具体的な目標、期間、達成度を測る指標
「上手くなりたい!」というばくぜんとした気持ちだけでは、モチベーションを維持するのは難しいかもしれません。
「〇月までに、背景まで描いたイラストを完成させる!!」
「1日1枚、必ずイラストを描く!!」
・・・などなど、より具体的な目標を立てましょう。
②作品発表:SNS、イラスト投稿サイト、コンテストなど
完成した作品は、積極的に公開してみましょう。
SNSやイラスト投稿サイトに投稿したり、コンテストに応募したりするのもおすすめです。
③SNSやコミュニティ:オフライン/オンラインの交流を通して刺激を受ける
同じ趣味を持つ仲間と交流することは、モチベーション維持に繋がります。
オンラインコミュニティやオフラインの勉強会などにも、積極的に参加してみましょう。
④もっとうまくなりたいならイラスト講座も活用しよう
独学でなかなか上達しない場合は、一般向けのイラスト講座を受講する方法もあります。
絵に詳しい講師から直接指導を受けることで、やみくもに頑張るよりも効率的にスキルアップできます。
以下では初心者さんにも使いやすくて人気の講座を3つ紹介するので、スムーズに上達したいときは参考にしてみてください。
①「イラスト・マンガ総合講座」
公式サイト:https://human-yakan.com/
全国展開している大手専門校「ヒューマンアカデミー」が一般の人向けに運営している『イラスト・マンガ総合講座』は講義や添削を通じアドバイスをもらいながら学べるので、独学のような不安や心細さも少なく実力アップをめざせます。
通いもありますが、最近は便利なオンラインや動画講座が多く利用されています。個人の好きなタイミングで学べるため、仕事や家事で忙しい人でもスキマ時間に自由なペースでイラストの技術を伸ばしていけるでしょう。
質問は講師に直接聞く以外に24時間対応のチャットまであるので、一人で絵を描いてて悩んでもすぐ疑問を解消できます。また受講終了後も教材が手元に残るので、苦手な部分も克服していきやすいでしょう。
学校運営だから当然かもしれませんが、絵の基本からデジタルスキル・キャラクターデザイン…など描いて楽しむ技術・知識をこれほど幅広く身につけられる講座は他にそうありません。独学でムダに遠回りせず、早く着実にうまくなりたい人に特におすすめです。
②ATAM ACADEMY(アタムアカデミー)
公式サイト:https://atam-academy.com/
ATAM ACADEMY(アタムアカデミー)は、子供(小学生・中学生・高校生)を対象としたイラストオンライン講座です。といっても講師は美大・芸大を経たプロのイラストレーターなど本格派で、受講生の年齢ややりたいことに合わせたコースが選べます。
生徒4名に対し講師1名の「グループレッスン」とマンツーマンの「パーソナルレッスン」の2種類があり、他の友だちと喋ったり絵を見せあって刺激しながら高め合える「グループレッスン」の方が人気です。
オンラインで全国どこからでも参加可能なので「絵が好きなうちの子に習わせてあげたいけど、近所にいい教室がなくて…」と悩んでいる親御さんにもピッタリです。
今ならちょうど無料体験レッスンが実施中なので、お子さんと気軽に実際の雰囲気を試してみてはどうでしょう?
③ユーキャン「デジタルイラスト講座」
公式サイト:http://www.u-can.co.jp/
ユーキャンのデジタルイラスト講座はTVCMや広告展開も多くやっている、知名度の高い講座サービスのイラスト講座です。内容はデジタル限定で、経験豊富な講師による添削指導や動画教材がメインとなっています。
「学びオンラインプラス」という独自システムでいつでも気楽に質問でき、添削も印刷や郵送の手間がなく便利です。
ペンタブをすでに持っていれば「ペンタブなし」、持ってない人は「ペンタブ付き」のコースを選べるなど一人ひとりの環境ごとにムダなく始められます。
さらに教材には漫画関連の内容もセットで用意されているので、イラスト以外もお得に幅広く学びたい人にもおすすめです。
まとめ|あなただけのイラストの世界を広げよう!
イラストを描くことは、あなたの新しい世界を広げる素晴らしい方法です。
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