どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
当サイトでは絵の描き方やクリップスタジオ(=クリスタ)のノウハウを発信していることから質問をよくもらいますが、特に困ってる人が多く見られるのが『線画』の描き方についてです。

ということで今回はクリスタをはじめとしたデジタルペイントソフトで描く線画について、初心者さん向けの8つのポイントを紹介していきます。
はじめに:デジタルイラストで線画を描くペンツールは、使いやすいものでOK!

★一日クリップスタジオ講座の様子です

基本的には描きやすいものならなんでもOKです、使うソフトがクリップスタジオなら好きな描き心地のものを選ぶようにしましょう。

iPhone版クリップスタジオの画面です
ちなみにブラシサイズもいくつがいいかよく聞かれますが、キャンバスの解像度や表示サイズによっても最適解は変わるので一口にいえません。

慣れないうちは線の間に隙間が生じるようなものやカスレが表現されるものよりも、なるべくはっきりした線が描けるブラシツールを使っておくとやりやすいでしょう。

※好みの分かれる部分ですが
線画をきれいに描くポイント①ワンストロークでなく短い線を繋ぐ
デジタルイラスト経験が浅い頃に多いのが、ひとつなぎの線を無理やりそのままひとつながりで描いてしまおうとすることです。

長い線であっても下のような短い線の結合で描いたって別に構わないんです、はみ出たところは後で消しゴムツールなどで消しましょう。

線画をきれいに描くポイント②長く描いた上で不要な部分を消す
次は上と真逆のやり方ですが、はじめに一気にさっと描いてしまって不要な部分だけあとから消す方法もあります。

手首のスナップで可能な範囲なら線のブレも出にくいので、サッサッサッ・・・と描いた上で乱れた部分を消していきましょう。

・・・場所ごとの見極めはどうしても経験によるので、線画が難しいと言われるゆえんかもしれません
量をこなして経験を積めば「あーここはこの描き方がいいだろうな♪」と次第にイメージできるようになっていくので、いろいろなやり方を試していってください。
線画をきれいに描くポイント③描きやすい方向で線を描く
右利きなら左側の曲線、左利きなら右側の曲線、など利き手によっても描きやすい線の方向は違ってきます。

何回も何回も描いていくうちにあなた自身にとって楽な方向がわかってくるので、キャンバスをまっすぐにしたままだと描きにくい部分はキャンバスを回転や左右反転などしてもっと描きやすい状態にして描いていきましょう。


クリップスタジオのショートカット設定画面です


線画をきれいに描くポイント④難しそうな部分はレイヤーを分けて描く
絵のなかには細かい部分だったり、ちょっと苦手な部分もあるでしょう。

そういった箇所を描くときはあらかじめレイヤーを細かく分けておいて、間違えたときもそこだけの修正がしやすい状況にしておくと便利です。

★レイヤーに関して詳しく知りたい時は、イラストを描く時のレイヤーの機能と使い方をプロがわかりやすく解説!を参照してください。

線画をきれいに描くポイント⑤輪郭や手前のものは太く、内部や遠いものは細く
線画は奥が深く、たったひとつの線の違いで立体感が変わります。基本的なルールとしては、
- 絵の輪郭部分は太く描いて、中の細部は細い線で描く
- 手前にあるものや大きいものは線を太くして、遠くにあるものや小さいものは細くする
・・・この二点を覚えて、描くことになれてきたら取り入れていって下さい。




デジタルで描けるようになりたい、もっとクリスタを使いこなしたい、絵の悩みを誰かに相談したい…そんなときはどうぞ♪
線画をきれいに描くポイント⑥何度もCtrl+Zでやり直す
デジタルの線画を描く工程では、描いて失敗したらすぐやり直すのがコツです。
描いて失敗したら「Ctrl+Z(取り消し)」で消して描き直して、また描いて気に入らないから「ctrl+Z(やり直し)」で描き直し・・・この繰り返しで一番いい線を描いていきます。


線画をきれいに描くポイント⑦図形や線のツールを使う
小物を描くときは図形ツールで円や線をしっかり描くと立体感が整い、絵としての説得力も高まります。上手い人ほど、小物をないがしろにしていません。

円などを髪のラインに使う人もいます。通常の線画レイヤーと分けておくと調整も効かせやすいので、慣れないうちは細かくレイヤーを分けながら試していくといいでしょう。


線画をきれいに描くポイント⑧ベクター線のツールを使う
あとから線の太さを変えたい、線を自由に調整したいなどの場合はベクターレイヤーを使います。

独学でデジタルが上達できないと不安なら「イラスト講座」を試してみよう!

デジタルで絵を描けるようになるには最低限必要な知識と技術があります、でも独学のみでそれらをきちんと習得しようとすると遠回りになってムダな時間ばかりかかりがちです。
機材をそろえたけど絵を描く手順やソフトの操作がよくわからない、でも早くちゃんと描けるようになりたい・・・と悩むならまず「デジタルイラスト講座」で基本を教わってみるとデジタルの理解やその後の技術の上達もスムーズになるかもしれません。
ヒューマンアカデミー『イラスト・キャラクターデザイン講座』
公式サイト:https://human-yakan.com/
大手専門学校「ヒューマンアカデミー」が一般の人向けに運営している『イラスト・キャラクターデザイン講座』は、プロの講師から直接アドバイスをもらいながら描き方を学んでいけるため独学のような不安や心細さもなく進めていけます。
通いの講座もありますが、完全オンラインの『通信講座』も多く利用されています。通信講座は感染の影響で急遽始めた企業も多いですが、こちらは長年運営していてすでに5千人以上もの人が修了した実績もあるので他よりノウハウも多く安心して学んでいけるでしょう。

※実際の教材のサンプル
好きなときに学べるので、仕事が忙しい人でも休みやスキマ時間など好きなペースで上達していけます。講座期間終了後も教材が手元に残って内容もDVDで確認できるため、苦手な部分も克服していきやすいでしょう。
学校運営だから当然かも知れませんが、絵の基本からデジタルスキル・キャラクターデザイン…などイラストを描いて楽しむための技術/知識がここまで一通り身につけられる講座は他にあまりありません。ムダな遠回りをせず、早く着実に絵がうまくなりたい人には特におすすめです。
まとめ

- ワンストロークでなく短い線を繋ぐ
- 長く描いた上で不要な部分を消す
- 描きやすい方向で線を描く
- 難しそうな部分はレイヤーを分ける
- 輪郭は太く、中は細く
- 何度もctrl+Zでやり直す
- 図形や線を使う
- ベクター線のツールを使う
今回紹介したポイントを取り入れていけば、必ず線画をうまく描けるようになるはずです。
線画は一朝一夕で上達するものではないので、あせらずじっくり取り組んでみて下さい。
