どうも、アートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
絵が以前より少し描けるようになってくると、ある日突然【壁】にぶつかることもあると思います。ただ楽しかった時と違って、何を描いても手応えがない・・・ぜんぶ同じような仕上がりに感じてしまうことはないですか?
もしかするとそれは、あなたの中の『構図の引き出しの限界』と『画力の上限』にぶつかってるせいかもしれません!

この厄介な【壁】を乗り越えるためには、新たな知識と技術を仕入れていく必要があります。
日々プロのイラストレーターのイラストを監修しているアートディレクターの目線から見た、絵やイラストの構図の上達方法をまとめます。悩んでたらぜひ活用して下さい!
目次
プロのイラストレーターだって浮かばないと苦しむイラストの構図問題・・・

仕事でスマホゲームのイラスト監修なんかしてると、プロのイラストレーターの人達でも構図がいまいちってことは普通に見かけます。

イラストの構図は、正解がいくつもある中でより魅力的な選択を選ぶ作業と考えるべきでしょう。
絵やイラストにおける『構図』と『レイアウト』の違いをおさえておこう!
「構図」は、基本的にフレーミング(画面にするとき、どこを切り取るか、どれぐらいの大きさにするかを決定すること)とカメラアングル(=アイレベル)の2つで成立します。「構図」は、画面の全体構成であり、一番最初に決定されると言っていいでしょう。
「レイアウト(layout)」というのは、画面内の物体をどこに(where)どう(how)配置するか、ということです。人をここに配置して、木はこっちへ…みたいな感じで、全体に影響を及ぼす部分的な画面の設計と言えます。
※GOMISTATIONより引用
構図はキャラの大きさや角度、レイアウトは画面全体におけるキャラも含めたモノの配置、そのくらいの認識ができてればいいでしょう。
イラストの構図に悩むってことは、要はキャラをどんな状態で見せるかに悩んでるわけです。

構図に悩むのは、おそらく次の2つの場合が考えられます。
かっこいい&かわいいイラストの構図を描くための絶対的画力や勉強が不足している
まだまだ絵の経験値が絶対的に足りてなければ、これはもう仕方ないんです。気づいた分よしとしましょう。今後構図を勉強していく中で画力も併せて高まっていくので、悩む必要はありません。
コツとしては、これまであまり描いたことない構図を意識的に描くようにしていけば技術向上は早くなります。
絵を描く際には、『考えながら描くクセ』を必ず身につけていくようにしましょう。
かっこいいイラストの構図がなにも思いつかない、そもそも浮かばない!

元々映画や漫画が好きで自分もあんなシーンが描きたいとか思ってればある程度の引き出しが備わりますが、そのようなストックがあなたの中に少ない場合はイメージが湧かなくても当然です。
イメージが足りてない状況に対処するにはどうしていくべきなのか? 次の章で、対処法や考え方を詳しく見ていきましょう。
あなたの中でイラストの構図の参考になる引き出しが少ない場合の対処法や考え方とは?

好きな作品からイラストの構図に関する知識や考え方を吸収していこう!
映画や漫画、実写やアニメなんでも構いません。pixivやファッションサイト、ポーズ集などでもいいでしょう。
それぞれにおいて人物をどうやって魅力的に見せようとしているのか、そのためにどんな構図を用いているのか、意識しながら見ていくクセをつけてください。
アニメや映画は連続した絵で動画を作っているぶん、絵と絵の『繋がり』という概念が重要視されます。逆に一枚絵やイラストなどは、その一枚だけでキャラの魅力や背景を伝える必要があります。

少し見慣れてくると気づくかもしれませんが、なんとなく見にくい・・・印象が残りにくい映像やイラストというのはかなり高い確率で構図にあまり気が配られていなかったりしています。
写真やアニメ・映像の構成や有名な構図も参考にしつつ前進しよう!
写真における構図の考え方は、絵やイラストに活かせるものが非常に多いです。
上のサイト様の記事にわかりやすくまとまってるので、情報として知っておくといいでしょう。

今はとりあえず知っておくだけでいいので、こだわりすぎず描いたほうがいいでしょう。
ある程度絵が描けるようになってくると、なんとなく写真構図を意識した絵に自然とたどり着いていくものです。

なので、早い段階で写真的な見せ方を気にしすぎるよりは答え合わせのように考えてもいいでしょう。悩んだ時のちょっとしたヒントのようなとらえかたでもいいですね。
イラストの構図に困ったときはデッサン人形やフィギュアも使って実際に配置してみよう!
3次元のものを使い構図を決めて2次元の絵に落とし込んでいく練習は、多くやったほうが絶対技量は上がります。立体のモノの構造の理解にも繋がりやすいです。

わからないからと諦めるんじゃなく、人形でも資料でも見てなんとか最後まで描き上げてしまうことがイラスト上達への近道です。
デッサン人形を使って描くときでも漠然と見たまま描くんじゃなくて持ってアレコレ触りながら・・・


・・・などなど、好奇心を強く持って進めていけばあなたの中に蓄積される情報量は将来的にまったく変わってきます。
なんとな~くやってるだけじゃ、本当になんとな~く描けるようにしかなりません。ぜひ、意識して進めて下さい。
どうしてもイラストの構図が思い浮かばないならデジタルの要素を積極的に使おう!

あなたがパソコンで絵を描いてるなら、キャンパスをぐるぐる回したり細かな調整を行ってより良いものを目指す工夫を行いましょう。

イラストや絵の構図・背景を描くときは、写真に切り取るイメージを持つのがコツ!

昔、美術の授業で絵を描く時に↑みたいなことをしたことがあると思います。絵を描く際の背景の切り取り方や、風景に対するモノの構図を決めるためになんとなくしていたと思いますが再度利用してみるのもおすすめです。
アニメなどは基本的にすべての絵の後ろに背景がついていますが、要はあの要領で背景ごとキャラを切り取るクセをつけていくということです。
キャラ単体で考えると、構図が浮かびにくかったり描きにくかったりする面がどうしてもあります。逆に背景と一緒に切り取ることで、もっと自然な印象で描くことができるようになるかもしれません。
まとめとして、

構図って無数にある中から一番正解に近いものを探し出すところがあるので、一口にこれが良いと言うのはなかなか難しいものです。
ただ繰り返しですがプロでも悩む部分なんで、経験の浅い立場なら出来なくて当然です。絵を描き始めてたいして時間経ってないならそこまで気にせず、リラックスして色々試してみるのが一番いいと思います。
むしろ多く悩むことで、将来の画力向上に大いにつながります。経験も絶対に必要な領域です。
絵は楽しく描けなくなったら終わりだとよく言われますが、それ以前に向上心を失ってしまえば成長は決して臨めません。
ブログで検索すると実績のある人達の意見も色々見つかると思うので、色々な意見を参考にしながらあなたの絵を魅力的に成長させていってくださいね♪
★・・・またもしあなたがデジタルで絵を描く最初の一歩で詰まっているなら、当サイト主催の【デジ絵ワークショップ】に参加してデジタル絵の描き方の基本をわずか240分で理解してください!