どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
絵を描くのが好きでイラストレーターになってみたい、でも絵を仕事にするとどんなメリットデメリットがあるんだろう・・・そんな風に心配することもあるんじゃないでしょうか?
ということでこの記事では実体験も踏まえて、イラストレーターになるメリット・デメリットからなったあと生き残るための秘訣までを実際の業界目線で紹介します。
就職・転職して後悔しないためにも、今回紹介するポイントをぜひおさえておいてください!
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イラストレーターになるには?スキル・収入・近道まで絵のプロ目線で紹介!
はじめに、イラストレーターとして働く3つの進み方
まず『どんな状態でイラストレーターとして働くのか?』代表的な3種類と、それぞれに進むための手順をカンタンに紹介しておきます。
①社員イラストレーターになる
まずは会社に属して絵を描いていく、社員的なイラストレーターです。
あくまで会社員として絵の仕事をするので、業務がイラストである以外は普通の会社員と何も変わりありません。企業にもよりますが毎月の給与以外に有給や福利厚生があり、会社員としての安定した状況でイラストを描いて行きていけます。
社員イラストレーターになる道は、
- 専門・美大等から就職活動で入社
- 他業界から中途採用
- 普通の高校、大学から入社(絵のスキルがある程度ある)
・・・といったように様々です。
特に今年齢が若かったりまだ技術に自信がないなら、定番ですがイラスト関連の専門学校などを経て就職活動するのが無難でしょう。
★専門学校に関して詳しく知りたい時は、イラストレーター専門学校おすすめ15選!絵を仕事にする近道はどこだ?を参照して下さい。
②副業的なイラストレーターになる
本職の仕事は別に持ちながら、副業的にイラストの仕事をする人も最近は結構増えています。
ネットやSNS、その他登録すれば使えるプラットフォームならリスクもなく進めていけるので絵が好きで本職にまではしないけど副収入を増やしたい人は積極的に取り組んでいるようです。
本職との両立は難しい部分もあるでしょうが、絵だけに収入源を絞らないぶんリスク回避にもなって安全に絵を描いて収入を得る道をめざしやすいでしょう。
★副業イラストレーターに就いてより詳しく知りたい時は、副業イラストレーターになるには?メリットデメリット・収入・手順まで総解説を参照して下さい。
③フリーのイラストレーターになる
3つ目が、いわゆるフリーランスの立場としてどこにも属さず絵だけを描いて稼いで生きていくイラストレーターです。
脱サラして始める人もいれば、最初から絵のスキルがあっていきなりフリーになる人も少なくありません。イラスト投稿サイトに上げている絵から声がかかって、仕事を始める人もいます。
フリーでイラストのみを仕事にする場合は絵で稼ぐことに集中するので安定すればいいですが、そうなるまである程度時間がかかるのも確かです。
あまり自信がない場合はいきなり挑戦するのは危険と覚悟しておきましょう。まず副業から始め、様子を見つつ経験を積んだほうがだいぶラクです。
★フリーの場合の仕事のとり方を知りたい時は、フリーランスイラストレーターで食べていく仕事の取り方はこれだ!を参照して下さい。
イラストレーターになるメリット4選
ではここからは今回のメインテーマでもある、実際にイラストレーターの道に進んだときのメリットについて見ていきましょう。
①絵を描いてお金を稼げる
何より大きなメリットでしょう。絵を描くのが好きな人には、これ以上の利点はないんじゃないでしょうか?
もちろん仕事になると好きな絵だけを描くわけではなく、依頼された絵を描くので苦手なものも避けられない状況はありえます。
ただそれも自分で仕事を選べる状況さえ作れたらなんとかなるので、頑張り次第で変えられる部分でしょう。
②(フリーなら)通勤せず好きな時間に仕事ができる
社員でもここ数年はアレのせいでテレワークが増えていますが、やはりフリーランスのイラストレーターの醍醐味は通勤がいらないことでしょう。ほとんどの人が家で自由な時間に作業を進めています。
もちろん会社づとめでないぶん機材は自前で用意する必要はありますが、満員電車に揺られることなく絵を描いて生活していけるのは大きな魅力でしょう。
③技術と速度を上げれば収入を伸ばせる
社員は基本的にどれだけ絵を描いても毎月の給与は変わりませんが、いい成果を出していけばやがて給与は上がっていきます。
一方フリーの場合は描くスピードとスキルさえ付ければ、ある程度は青天井で稼いでいくことが可能です。
もちろんイラストを描ける枚数と単価には限度がありますが、それなりにしっかり頑張って取り組めば月50万円以上は充分狙えます。※ただ休みほぼなしでようやく実現できる数字かもしれません。
④名前の出る仕事で承認欲求も満たせる
イラストの仕事は名前の出ないものも多いですが、出せるものもそれなりにあるので名前を映像や書籍に残したい人には大きなモチベーションアップになるでしょう。
最近イラストの仕事として多いスマホゲームアプリのイラストなんかは、案件によって出せたり出せなかったりとかなり差があります。
イラストレーターになるデメリット4選
つぎに、イラストレーターになることで生じるデメリットも一通り見ていきましょう。
絵を描くのが好きだからって闇雲に進めていては、思っていたのと違う・・・となって絵を描く事自体嫌になってしまうこともありえます。
①(フリーなら)自分で仕事を見つける必要がある
社員イラストレーターなら上司から回される仕事をすればいいですが、フリーや副業の場合は自分で動かないと絵の仕事は何も手に入りません。
サイトに登録したり、自分を売り込んだり、SNSで発信したり・・・積極的に手広く動くことで始めてきっかけもつかめるようになります。
黙っていて絵の仕事が来るなんてことはそうないので、営業的な視点を持ちたくない人にはむしろ向いていない仕事だと言えるでしょう。
②(フリーなら)単価が高くないので数をこなさないと生活が安定しない
社員なら給与制なのでそこまで気にしなくていいですが、フリーにとっては重要です。
枚数を描ければ収入は上げられますが、描ける量には限度があります。またイラストの単価にはある程度上限もあるので、仕事を奪い合いながら納得行く収入に達するための枚数を毎月描いていくのはなかなか骨が折れるでしょう。
ただ最近は、何度も書いてるようにネットなどでいろいろな手段があるのでそれらも上手く使えばだいぶ昔より進めやすくなっています。
③流行について行かないと仕事がなくなる
絵の仕事は、今風の絵柄が描けるかどうかでかなり状況が変わります。ベテランのイラストレーターでも、絵柄が現代に合わなくなったせいで仕事がなくなる・・・なんてことは珍しくありません。
仕事をもらい続けたいなら、最新の人気絵柄を常に研究してあなた自身のタッチを合わせていく必要があります。個性という独自色も大事ですが、まずは多くの人に求められる絵を提供できるかどうかです。
④将来の見通しが立たせにくい
・・・ここまで見てきたように、なんだかんだいってもイラストで生きて行くのは大変です。だからこそ『戦略』が重要となります。
運良く今はある程度仕事があったとしても5年後、10年後、そして20年後に同じように仕事を確保して収入を得られるかは常に考えていくべきでしょう。
そういうイミではフリーより社員の方が・・・とも思えますが社員でも40、50歳となったときにただイラストを描いて生きていけるのかと言われたらそんな状況も想像つかないんじゃないでしょうか?
絵で生きていこうとしたら多くの場合どこかで進路変更を余儀なくされるものです。絵だけを描くんじゃなく演出したり、管理したり、何か全く別の方向に行ったり・・・。
安定したイラストレーターとして生き残る4つの戦術
前章ではあえてやや悲観的な内容も書きましたが、重要なのは諦めるんじゃなくそこからどうやって発想を転換してイラストの仕事で生き残っていくかです。
ここでは、なるべく不安を少なくするための手段を4つ紹介します。
①学校などの専門機関を利用して、基本的な画力や技術を身につける
まずは基本中の基本、今のあなたに画力が足りないと感じるならしっかりレベルアップしましょう。
芸大・美大、もしくは絵やイラストの仕事に特化した専門的な学校などに入って技術や知識を身につけたうえで絵の仕事につく人は現在圧倒的多数派です。
独学だけである程度やって成長が止まっていると感じたら、誰か他の人の目を入れて違う風を受けたほうがいいこともよくあります。
以下ではイラスト関連で就職実績や人気の高い学校を紹介しておくので、参考にしてみてください。
ヒューマンアカデミー
公式サイト:https://ha.athuman.com/
職場で役立つ実践的能力が身につけられる環境を大事にしている学校で、頑張り次第では在学デビューや早期内定も可能です。実際にインターンシップ(在学中の職業体験)を経験した学生の7~8割は通った企業にそのまま就職・アルバイト採用されている実績もあるほどなので、就活時の不安も少なく進めていけるでしょう。
全国に18校展開しているため地方在住でも通いやすく、都心部のイラスト仕事情報も共有できて不利に働きません。イラストレーターや漫画家など80名以上ものプロの現役クリエイター講師による少人数制授業が評判で、苦手と感じる部分も一人ずつによりそった指導で克服へと導いてくれます。
また昼間の授業以外に夜間・週末講座も運営されていて、学校より費用や時間をおさえて絵が上達したい人や絵の仕事につきたい社会人にも多く利用されています。直接通えない人向けに『通信講座』も用意されているので、希望にあった学び方が実現できるでしょう。
②学校の代替案!イラスト通信講座を利用する
今は一般の人向けの『イラスト講座』も数多くあります。
学校より必要な時間と費用を落としつつ、プロの講師から直接教わることができる講座や教室を利用する人も最近はかなり増えているのが実情です。
実際にプロへ進むための場もあるので、カリキュラムがあなたのやりたいことに適しているか見定めた上で利用するといいでしょう。
以下では最近人気のイラスト講座を例として紹介しておくので、興味があれば公式サイトや資料請求などで確認してみてください。
ヒューマンアカデミー「イラスト・マンガ総合講座」
公式サイト:https://human-yakan.com/
大手専門校「ヒューマンアカデミー」の『イラスト・マンガ総合講座』はプロ講師による講義や添削で学べ、独学のような不安も少なく上達をめざせます。
超初心者~絵を副業にしたい人向けの内容がそろっていて、イラストの基本からクリスタの使い方・キャラクターデザイン・背景・マンガ…と多彩なコースから選ぶことが可能です。
通い/オンライン/動画から選んであなたの好きなペースで進められるので、仕事や家事で忙しくてもスキマ時間に好きな技術を高めていけるでしょう。
質問は直接聞く以外に24時間対応チャットもあり絵を描いてて悩んでもすぐ疑問を解消できます、受講終了後も教材は手元に残るので苦手部分も克服しやすいでしょう。
学校運営だからこそかもしれませんが描いて楽しむスキルをこれほど短期間(最長6ヶ月)で幅広く身につけられる講座は他にあまりありません、独学でムダに遠回りせず早く着実にうまくなりたい人には特におすすめです。
③はじめに社員になって数年勤めてから独立する
フリーのイラストレーターという状況に憧れる人は少なくないですが、いきなりフリーランスとしてやっていくのはかなりしんどいのが現実です。
そもそもの絵の力も必要ですし、人脈がないと仕事をもらうことさえ困難でしょう。
そのイミでも、あえてまずは絵の仕事の社員として数年勤めた上で機が熟したら独立する方がリスクも少なくオススメです。
絵の仕事の現場のことがわかり、上司や先輩からアドバイスを貰って腕を上げながら将来のための準備を進めていけます。
フリーは極論いつでからもなれます、でも社員には事実上の年齢制限が存在しています。もしまだ30歳前でいつか絵を本職に考えているなら、絵の関連職への転職等も検討すると良いかもしれません。
④下請け以外の絵の仕事も広く開拓していく
人から依頼を受けて描くだけのいわゆる下請け的なイラストの仕事だと、クライアントから仕事がもらえないと行き詰まります。
そうならないためにも、自ら主体的に展開できる媒体を数多く持つようにしましょう。
まずは基本としてSNSです。あなたの絵をどんどん発信してファンを作れたら、将来的になにか商品・サービスを展開できるかもしれません。
また、様々なプラットフォームで絵を販売できる状態を作っておくのも有効です。とにかく手広くやっておけば、一つがだめでも他方でカバーできます。
先の見えにくい不安定な時代です、何があっても対応できるようにビジネスの種まきは数多く進めていきましょう。
以下では絵の副業などで最近人気の手段をいくつか紹介しておくので、参考にしてみて下さい。
①ストックイラスト
『ストックイラスト』は素材として使えるイラストを自由に描いてアップしていき、ユーザーにダウンロードされた点数で収入につながるシステムです。
代表的なものとしてはイラストAC、PIXTA、Adobe Stock等があります。単価や手数料はそれぞれ違い著作権の扱いにも差があるので、利用前には規約などもしっかり確認してください。
②ココナラ
テレビCMも多く展開している『ココナラ』は、似顔絵やキャラクターデザインなどそれぞれの得意分野を商品・サービスにして購入してもらえるサービスです。ココナラ上にあなた専用のお店ページを持つ、と考えるとわかりやすいでしょう。
ストックイラストのように好き勝手進めるのではなく、依頼者の希望の絵の商品を制作していくイメージとなります。直接のお客さんがいるので、やり取りも細心の注意・配慮が必要です。
『ココナラ』のようなプラットフォームを上手く活用するコツは、まず実際にサイトを調べて安めの商品を購入してみることです。
そうすることで商品の売り買いの流れや接客の良し悪しなど、さまざまなポイントが見えてきます。いきなり登録して描き手として始めるよりも、現状がわかってから挑戦したほうが進み方もスムーズで圧倒的に安全でしょう。
③クラウドソーシング
ランサーズなどが有名ですが、クライアントの募集に応じコンペに挑戦して仕事をゲットするプラットフォームです。
完全未経験の人よりはある程度スキルに自信があるフリーランス向けといえます。コンペがメインのため最初は出しても出しても通らないことがほとんどなので、割り切って取り組む姿勢が必要です。
実績を積んでいけばクライアントから直接依頼を受けられることもあるので、技術に自信がついてきたら挑戦してみるといいでしょう。
まとめ
イラストレーターはやりがいのある面白い世界ですが、それだけに入ってくる人も多いので勝ち残るのは大変です。
だからこそあなたならではの【戦略】を見つけて、差別化やマーケティング的思考も取り入れながら進めていくことが何よりも欠かせません。
あなたの絵を買ってくれる人は誰で、どうしたらその人にあなたの存在を知ってもらえるか?
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