どうも、アートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
『イラストレーターになりたい』と思っても、絵やイラストの業界で働いた経験がないとどう進めていけばいいか悩みませんか・・・?

業界未経験から絵を描く仕事につくためには10代、20代、30代、学生か社会人か・・・それぞれの年齢や状況・スキルに合った適切な手段を選んで進めていくことが何より大切です。
今回は完全未経験からプロのイラストレーターになるための近道や知ってると役立つ知識・具体的な進め方まで、実際に長年絵の仕事で勤めてきた業界目線もまじえつつわかりやすく紹介します。
目次
2020年現在プロのイラストレーターになるには「フリー」と「会社員」、2つの道がある!

フリーと会社員で働く場合の違い
『フリーランスのイラストレーター』に憧れる人は多いですが、絵の仕事経験が少ない状態でフリーになってしまうと次のような苦しい状況におちいることがあります。
- 仕事をもらえる人脈をもっていない
- 業界の常識や報酬の相場がわからない
- 自分で新規の仕事を取る手段がない
- プロに必要な技術を教わる場や機会がない
でも逆に会社に属した『社員イラストレーター』になれば、そんなフリーのデメリット・リスク要因をほぼカバーしたまま絵を描く仕事をしていけます。
- 毎月安定した給与がもらえる
- 福利厚生がある
- 上手い先輩に教わって技術が身につく
- 社内の人間関係で自然と人脈が築ける
- 絵の仕事の流れと金額相場が理解できる

フリーは一見近道にみえますが仕事や収入に一切の保証がないため、リスクが高く不安定な生き方になりがちです。
でもそれよりむしろ先に絵の仕事の会社に入って「経験を積み」「技術を高めて」「人脈を作る」方が安全で危険も少なく、イラストレーターとして長く生きていくうえで確実性の高い進め方だということをぜひおぼえておいてください。
「社員イラストレーター」になりたいなら、年代・状況ごとに最適な『近道』を使おう!

- まだ若くて絵の技術や知識にあまり自信がないなら、まずは王道の「専門の学校」を選ぶとスムーズです。
- ある程度の画力がありすでに社会人として働いていて絵の仕事に移りたいなら、「転職相談」を使うと近道でしょう。

①17歳~20歳代前半と若いなら、まず「専門の学校」から検討したい3つの理由

▼専門のメリット
- 絵の仕事に必要なスキルや知識を事前に学べる
- 同じ夢をもつ友人と出会える
- 就職活動を学校がサポートしてくれる
将来やりたい絵の仕事をするために必要な技術がなにでどう学んだらいいか、細かく教えてもらえます。
また将来の人脈にもなる友人が普段の生活で自然にみつかります、卒業後に様々な会社に進んでいくことで万が一リストラにあった時も助けあえるでしょう。
さらに専門はあくまでも進みたい分野の仕事につくことを目的とした場です、就職率が学校の運営にも影響するので先生たちも必死で就職させようとしてくれます。
▼専門の注意点
- 学費がかかる
- 時間もかかる
学校なので学費は必要ですし学ぶための時間もいります、でもそのぶん仕事で必要な多くのことを入社前にしっかり学んで身につけておくことにつながるでしょう。

プロになる前にまずきちんと技術や知識を身につけておきたいなら、「代々木アニメーション学院」や「ヒューマンアカデミー」やなど絵の関連業界への就職率の高いことで知られる学校の資料請求あたりからまず始めてみるといいでしょう。
「代々木アニメーション学院」 ※所在地・・・東京・大阪・なんば・名古屋・福岡・札幌・仙台・広島・金沢(全国9箇所)+2021年4月池袋校開校予定
公式サイト:https://www.yoani.co.jp/
長い歴史のある、知名度も高いエンターテインメント業界専門教育機関です。12万人を数える卒業生たちとのパイプは、2年後の就職活動においても大きな支えになってくれるでしょう。
業界関係者と密接につながっていることで、それぞれのジャンルで求められるスキル・流行や最新設備を他校に先駆けてすぐ学び吸収できる環境となっています。
単純な描写力・デッサン力にとどまらず、息の長いプロになるためのノウハウ・デジタル技術など実践的なスキルを身につけられるのが特徴です。
学生以外にも絵の仕事に進みたい人へのサポートにも力を入れていて、社会人でも働きながら学べる夜間や土日の週1コースが人気です。
「ヒューマンアカデミー」 ※所在地・・・秋葉原・横浜・柏・大宮・仙台・札幌・静岡・名古屋・大阪・京都・神戸・広島・福岡・北九州・鹿児島・那覇(全国26箇所)
公式サイト:https://ha.athuman.com/
全国に26校もあり多くの卒業生たちがすでに様々なイラスト関連の職場で働いているので、彼らとのパイプも利用しながら絵を描く仕事につく道を一歩ずつ進んでいけます。
2年という限られた期間の中で、あなたを業界未経験の初心者からプロ即戦力へと成長させてくれるでしょう。
昼間の授業以外に夜間や週末のみの講座、さらに完全在宅型の「通信講座」も以前から多くの人に利用されています。
②20代~30歳代の社会人が転職でイラストレーターになるには、「転職相談」でラクに効率よく進めよう!


でも「転職相談」という最近増えている方法をうまく使えば、一人きりで頑張るよりもだいぶ楽にイラストレーターの仕事を探していけるはずです。
転職相談の利点と注意点
「転職相談」とは、登録して面談することで転職エージェントといった担当者があなたの代わりに会社を探してくれるサービスです。
こちらの希望条件や適性をふまえて動いてくれるので、今の仕事で忙しくてもムダな時間を使うことなくイラストレーターの仕事を探してもらえます。
▼転職相談の利点
- 希望に合う会社を代わりに探してくれる
- 通常の検索では見られないレアな非公開求人を教えてもらえる
- 企業との面接のセッティングもしてもらえる
- 直接企業に聞きにくいことも代わりに聞いてもらえる
- イラストレーターの業界の最新情報を教えてもらえる
- 基本的にタダなので損する要素がない
▼転職使用時の注意点
- 都市部周辺を対象としたサービスばかり
- 業界未経験の人が使えるものが少ない
絵の仕事はそもそも東京・大阪などに集中しているため、必然的に転職相談自体もその地域を対象としたものがほとんどとなっています。
さらに絵やイラストの作業は特殊技能が必要なため、業界未経験の状態で利用できる転職相談サービスはほぼないのが実情です。
でも心配いりません、実はイラストレーターの求人が多く未経験からでもつかえる業者が1つだけあるんです。しかも全国対応までしています。
全国であなたに合うイラストレーターの仕事を探してくれる「ワークポート」
公式サイト:https://www.workport.co.jp/

「ワークポート」は、絵やイラスト関連の仕事のジャンルである「クリエイティブ職」の正社員求人に強いことで知られる転職相談です。
他の絵の仕事関連の転職相談サービスではほとんど見られないワークポートならではのメリットは、全国対応している点です。
さらにこの手のサービスではめずらしいことに、業界未経験の状態でも問題なく相談にのってくれます。
未経験者歓迎だけあって対応は手厚く履歴書・面接対策や無料セミナーも充実しています、相談後にはイラストレーターになるイメージがかなり現実的になっているでしょう。
基礎知識:イラストレーターになりたいなら知っておきたい、仕事内容や種類・手順・適性・必要なスキルまとめ


そもそもイラストレーターとはなに?
ゲームやグッズのイラスト、Webサイト用素材や漫画、絵本やデザイン・ファッション・・・さまざまな分野でイラストの仕事は存在しています。
それらの絵を描く人が「イラストレーター」という職種です、大事なのはそれぞれの場で求められる絵を描く人がイラストレーターだということです。
イラストレーターに学歴は要求されません、技術がすべてに優先する仕事です。逆に言えば絵さえ描けるならなれますが、魅力的な絵・イラストが描けないことにはその先つとまりません。
仕事の内容・種類の例
- 家庭用ゲームのイラストレーター
- スマホアプリのイラストレーター
- キャラクターデザイン系のイラストレーター
- デザイン系のイラストレーター
- 漫画に関連したイラスト
- 雑誌・広告・新聞に掲載するイラスト
・・・・・・などなど方向性は多種多様です、たまたま入った会社で必要に求められてイラスト制作に携わることもあるかもしれません。
イラストレーター専任として働きたいなら、絵の仕事をする会社を自ら選んだりフリーの立場で絵の仕事をとっていくことになります。
イラストレーターになるための進路
イラストレーターになるための進路は様々あります、逆に言えばイラストさえちゃんと描ける技術があるならどこでもいいとも言えます。
比較的多いのが美大やイラストやマンガ関連の専門学校卒、ですが独学で進んできた人も多いですしコミケなどで腕を磨いてそのまま絵の仕事に進んできた人も存在しています。
大事なのは、イラストレーターの仕事をする上で必要とされるデジタルソフトの操作や知識がまず最低限備わってることです。

主な勤務先
- ゲーム制作会社
- 広告・デザイン制作会社
- お菓子メーカー
- 玩具関連
・・・・・・社員として所属する場合は、いわゆる絵の関連商品が多い会社がイラストレーターの勤務先としても多くなります。
フリーの場合は下請けとして企業から直接依頼をもらったり、イラスト発注の仲介企業を経由して仕事をうけることが多くなるでしょう。
年収・収入について
イラストレーターの収入は、仕事や立場・キャリアによって完全にピンきりです。
フリーで副業的にやったり仕事し始めなら年収100万に満たない人も多いですし、おもいっきり名前が売れたら年収1,000万に近づくことも絶対不可能というわけではありません。
一方会社づとめのイラストレーターの場合は、平均的なサラリーマン給与にそった金額が多くなります。もちろん出世してそれなりの立場になれば、サラリーマンとしての高い年収を得ていくことができます。
★細かい部分が気になる場合は、イラストレーターの年収・収入が不安ならフリーじゃない道を選べも参考にしてください。
イラストを描くために求められるスキル・機材
基本的なデッサン・画力はもちろんですが、現在のイラストレーターの業務ではデジタルで描くスキルが欠かせません。
趣味で絵を描くならタブレット+スタイラスペンでもいいですが、依頼を受けたり会社に属して絵を描くならパソコン・ペンタブ・ペイントソフトというスタイルで描く業務がまだしばらくは必要でしょう。
必要な資格はなにかあるのか?
スキル自体は上に書いたようなものが求められますが、資格に関しては特にありません。
Photoshopやイラストレーターの資格を挙げているサイトもあるようですが、現場目線で言えばそんな資格のあるなしはどうでも良くて実践で使えるかどうかだけが全てです。
そのためには進路部分でも書いたように、絵やイラストの仕事をするために足りないと思われる要素があればあらかじめ専門学校などで事前に身に着けておくと働き出したあともスムーズに進めていけるでしょう。
独学のみでもイラストレーターになれる・・・?
専門学校や美大を卒業してイラストレーターになるのと同じくらい、独学のみでイラストレーターの仕事に進んでいる人も多くいます。

逆に言えば技術が未熟だと不安に思うなら、専門でもイラスト講座でもいいので絵の描ける人に助言をもらえる場に参加してみるといいかもしれません。
社会人からイラストレーターになることもできる・・・?

これも独学の部分と同じで、結局イラストさえちゃんと描けるのであれば学生だって社会人だってフリーターだって立場はなんでも構わないんです。
イラストレーターというのはゴールではなくスタートラインです、そこに立つためのルートは人それぞれで構わないのでぜひおおらかに考えてみて下さい。
イラストレーターの仕事のやりがいや魅力・適性、向き不向き

こんな人は性格的に向いているかも?
- ものづくりが好き
- 人を楽しませるのが好き
- そのためなら苦労もいとわない情熱がある
このあたりは最低限あったほうが楽しく進めていけるでしょう、またそれ以外にも・・・
- すぐにイライラしない
- 協調性がある
- 目線を広く持てる

イラストが上達し続ける人に多く見られる4つのポイント
- 他人の意見を参考にできる
- 個性にこだわりずぎず流行りを吸収できる
- 他の人の作品にも敬意を払える
- 現状に満足せず努力し続けられる
イラストレーターの仕事につくことはできても、そこから仕事を続けていけるかどうかは別問題です。
本当に絵の上手いひとほど現状に満足せず、より成長することをあきらめずに貪欲に新たな知識・技術を吸収していっています。
一般的なイラストレーターの仕事の流れ
勤める企業・クライアントによっても仕事の流れはまったく変わりますが、一例として記しておきます。
- 仕事を回してくる人(アートディレクターなど)からイラストの制作指示書を渡される
- 指示にそって、イラストラフを制作
- 修正依頼があれば調整し、問題なくなれば清書(線画・着色)
- 問題なければ終了⇒次の仕事へ進む
イラスト制作はあくまでもクライアントの求めるイラストを作成する仕事です、そのためには逆に個性がじゃまになってしまう状況もありえます。

フリーの合う人、会社員が合う人
さいごに目安として、それぞれに向いているであろう要素や考え方などをあげておきます。
▼フリー向きな人
- すでに絵の仕事経験が数年以上ある
- イラスト制作のスキルが高い
- 仕事をもらうあてが複数ある
- 会社員で働くより高収入が得られそう
▼会社員向きな人
- 安定した収入がほしい
- 落ち着いた生活で仕事をしていきたい
- 絵やイラスト関連の仕事で働いたことがない
- 周りからの刺激を吸収したい
極論フリーは何歳からだってなれます、でも会社員はある程度の年齢を超えると入社することさえ厳しくなります。
だからこそまず最初に会社勤めで絵の仕事の経験を十分に積み、技術を身につけて人脈を築いた上で可能性が見えたらフリーを目指す・・・という流れの方がやっぱり安全で無理のない進め方だと言えるでしょう。
まとめ


可能性の低い求人に応募し、確率の低い面接に出向いて何度もお祈りをくらい・・・絶望することも多かったものです。
でも現在は、専門や転職相談などの「近道」をうまく使えば昔よりずいぶん絵の仕事につきやすくなりました。

