どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
昔から絵を描くのが好きで、できたら将来イラストレーターになりたいと思う人は少なくないんじゃないでしょうか?

ということでこの記事ではイラストレーターを仕事にして苦労することや辛いこととなったあとに生き残るための秘訣について、絵のプロの仕事の現場にいた立場から詳しく紹介します。

あらかじめ対策をねって、先を見すえて戦略的に進めていきましょう!
目次
イラストレーターになった多くの人が実際につらいと感じること5選

いつかイラストレーターになったとしたら、あなたにどんな状況が訪れるでしょう? まずは実際にイラストの現場で多く起こる事象や、悩みがちな5つの事項を現場目線で紹介します。

①絵を描く技術・センスが足りない
イラストレーターは基本的に依頼者(クライアント)の望む絵を描く仕事です、その人のOKが出ないことには何度でも修正して直していくことになります。
でも、そもそもの力量が足りず何をどうやっても満足してもらえず仕事自体が流れてしまう・・・なんてこともないではありません。
さらにイラストはどうしても若い人の方が今の時代にあった絵柄を表現しやすいものです、絵の仕事に慣れると次第に現状に留まり成長がとまる事も起こります。

絵を仕事にする以上、常に技術を磨いてセンスも新しくしていく努力は欠かせません。
②自分で仕事を見つけないといけない
社員としてイラストの仕事をするならともかく、フリーや副業としてやるなら自ら動いてイラストの仕事を取る必要があります。
ストックイラストやココナラ・SKIMAなど最近人気の副業形式ならともかく、いわゆる依頼を受けて絵を描く仕事だとあなた自身で積極的に動かないと最初は仕事を獲得することさえ難しいでしょう。
まず会社勤めをして人脈を作った上での独立ならまだしも、いきなりフリーだとどうしようもなく終わってしまうことだって十分ありえます。

③仕事の単価が安く、収入が上がらない
絵を一枚描いていくらのような仕事だと、収入を上げるには枚数を多くするしかありません。
技術やブランドを上げて単価向上を狙うのもいいですが、どうしても時間がかかります。むしろ描く速度を上げて仕上げられる枚数を増やしたほうが早いこともあります。
そもそも個人で相当名が売れないことには、イラストレーターとして絵を描いて稼ごうと思ったら月に相当な枚数を描く必要があります。

実態を知った上で、どうすれば将来的に収入を高めていけるか考えていく努力も必要になるでしょう。
④ライバルが多い
絵を描く人は現在非常に多くなっています。本業以外に副業で描く人も多く、特にデジタルの一般化によって技術や画力のレベル自体も数年前より底上げされているのが現状です。
上手い人が多い世界で生き残っていこうとするのは、至難の業です。

⑤将来の見通しが立たせにくい
・・・以上もふまえて言えるのは、イラストレーターという道は非常に先の見通しが立たせにくい仕事だということです。

よほどの画力がないなら、イラストだけ描いていつまでも収入を得ていくのは厳しいとしっかり覚悟しておくべきでしょう。
それでも絵を描く仕事で生きていきたいなら、他の人と違う視点を持つことが重要です。イラストレーターになったあと生き残りたいなら、あなたなりの【戦略】を持って進めていくことが必須です。
イラストレーターになりたいなら、まず必要な技術や知識を高めておこう

戦略についてはこのあとの章でくわしく考えるとして、まずはイラストレーターになることが先決です。

社員か、フリーか、副業か?
- 社員として絵の仕事の会社に入ってイラストレーターになる
- フリーランスとして絵の仕事の依頼を受ける、自分で絵の仕事を生み出す
- あくまで副業として・・・以下同上

社員であれば就職・転職活動する、フリーランスや副業であれば自分から切り開く・・・など違いはありますが何をするにしてもまず必要なのが最低限の画力です。
既に絵に相当の自信があるならともかく、そうでないなら仕事をさがす前に必要最低限の力量を身に着けないことにはどうにもなりません。
技術向上は独学で進める人も多いですが、一人きりでうまくやっていける自信がない場合は定番の【専門学校】を利用した方が手っ取り早いでしょう。
- 絵の仕事につくために必要な技術を学べる
- 同じ目標を持った仲間と多く出会える
- 就職活動を学校がしっかり支えてくれる
絵でしたい仕事をするために必要な技術がなにでどう学んでいけばいいか、具体的に教えてもらえます。また将来の人脈につながる友人が自然にできるので、卒業後に万が一リストラにあった時も助けあえるでしょう。
さらに専門学校はあくまでも進みたい分野の仕事につくことを目的とした場で就職率が学校運営に直接影響するので、先生たちも必死で就職させようと支援してくれます。
以下では社会人も実際に多く利用している学校をいくつか紹介しておくので、参考にしてみてください。
代々木アニメーション学院
公式サイト:https://www.yoani.co.jp/
42年の長い歴史と高い知名度をもつ、エンターテイメントに特化した有名校です。すでに12万人以上もの卒業生がいて業界内にも無数のパイプがあるので、就職活動時だけでなく実際に働きだしたあとも人脈に助けられたり心強く感じる機会がかなり多いでしょう。
アニメ・ゲーム・イラストなどエンタメ関係者と密接につながっている状況を活かし、各業界でいま求められている最新技術や設備をすぐ学び吸収できる環境が用意されています。単なるイラストスキルにとどまらず関連ノウハウ・デジタル技術など実践的な能力を身につけられるので、即戦力のプロとしても成長していきやすいはずです。
環境や学べる内容が充実しているため最近は絵の仕事に転職したい社会人も多く利用していて、働きながら学びやすい夜間・土日や週一のコースなども人気を集めています。
ヒューマンアカデミー

©2022 Human Academy Co., Ltd. All Rights Reserved.
公式サイト:https://ha.athuman.com/
職場で役立つ実践的能力が身につけられる環境を重視していて、頑張り次第では在学デビューや早期内定も可能です。実際にインターンシップ(在学中の職業体験)を経験した学生の7~8割は通った企業にそのまま就職・アルバイト採用されている実績もあるほどなので、就活時の不安も少なく進めていけるでしょう。
全国に18校展開しているので地方在住でも通いやすく、都心部のイラスト仕事情報も共有できて不利になりません。イラストレーターや漫画家など80名以上ものプロの現役クリエイター講師による少人数制授業が評判で、苦手と感じる部分も一人ずつによりそった指導で克服へと導いてくれます。
また昼間の授業以外に夜間・週末講座も運営されていて、学校より費用や時間をおさえて絵が上達したい人や絵の仕事につきたい社会人にも多く利用されています。直接通えない人向けに『通信講座』も用意されているので、希望にあった学び方が実現できるでしょう。
アミューズメントメディア総合学院

COPYRIGHT © アミューズメントメディア総合学院 All rights Reserved.
公式サイト:https://www.amgakuin.co.jp/
まず他の学校と違う特徴としては学内に「出版事業部」をもちマンガ・イラスト本などを企画し外部企業と連携した商品開発を行っていて、学生にとってのデビューチャンスにもなっています。
そのように学習過程で実際のコンテンツを創り、在学中から商品として市場に送りだすことができるきわめて実践的なスクールです。校舎こそ東京・大阪の2箇所のみと多くないですが、反面業界就職率94%と高い実績を誇っているのもうなずけます。
また卒業後の進路・職種にも幅広く対応していて、生徒一人ひとりの適正を見きわめた徹底した個別指導でデビュー&就職のサポートをしてくれます。将来の悩みや不安も、丁寧に相談に乗ってくれるので安心でしょう。
忙しい社会人でも気楽に学びやすい、『イラスト講座』とは?
・・・学校は費用や時間がかかりすぎる、あるいは現在他の仕事をしていて通う時間が取れないなら【イラスト講座】を活用するのも手です。
特に最近は感染対策のこともあって自宅で学べる通信講座がかなり増えているので、普段忙しい人でも自分のペースで効率的に絵の技術を伸ばしていきやすいでしょう。
ヒューマンアカデミー「イラスト・キャラクターデザイン講座」

©2021 Human Academy Co., Ltd. All Rights Reserved.
公式サイト:https://human-yakan.com/
上でも取り上げた専門学校「ヒューマンアカデミー」が一般の人向けに運営している『イラスト・キャラクターデザイン講座』は講師からアドバイスをもらいながら絵の描き方を学んでいけるので、独学のような不安や心細さも少なく進めていけます。
通いの講座もありますが、最近はオンラインの『通信講座』が多く利用されています。通信は感染の影響で急遽始めた企業も多いですが、こちらは長年運営していてすでに5千人以上もの人が修了した実績もあるので他よりノウハウも多く安心して学んでいけるでしょう。

※教材も充実しています
自由なタイミングで学べるため、仕事が忙しい人でもスキマ時間など好きなペースでイラストの技術を伸ばしていけます。受講終了後も教材が手元に残り内容もDVDで確認できるので、苦手な部分も克服していきやすいでしょう。
学校運営だから当然とはいえ、絵の基本からデジタルスキル・キャラクターデザインなどイラストを描いて楽しむ技術・知識をここまで一通り身につけられる講座はそうありません。独学でムダに遠回りすることなく、早く着実に絵がうまくなっていきたい人には特におすすめです。
戦略を持って進め! イラストレーターになってから生き残る4つの秘訣

技術を高めていざ念願のイラストレーターになれたら、楽しく仕事をしながらも先を見すえた【戦略】を練って進めていかないと長くは生き残れません。

だからこそ、生き残るための【戦略】が本当に重要になります。
以下では4つの秘訣としてお伝えしますが、あなたならではの目線も加えながら練り上げて実践していって下さい。
①イラスト以外の技術もつけてあなた自身の付加価値を高めていく
単純に絵を描くだけでなくデザインや編集、マンガなど絵に関連して役に立ちそうな技術を広く浅く身に着けていきましょう。
なかでも動画編集は今後しばらく役立つ期間が長いはずです。3DやLIVE2Dなんかも扱えると、やれることが数珠つなぎに増えていくでしょう。
もっている技術は多くて損することなんてありません。大好きな絵をベースにしつつ、そこからどれくらい広げられるかがカギになります。
②人脈を大事に構築していく
仕事の依頼をくれたクライアントだけでなく、絵と直接関係ない人との関係もいつか何か新たなきっかけにつながるかもしれません。
人脈というのは狙って作るわけではないですが、大切にしておかないとすぐになくなってしまう貴重なものです。

だからこそ、まずは今ある関係を大事にしましょう。そして可能な限り多くの人と出会い、損得感情ぬきで付き合っていくことが重要です。
仕事につながるだけでなく、あなた自身の人としての幅も大きく成長していけるでしょう。
③絵を活かせる収益源を増やしていく
絵で稼ぐといえばイラストを描いて対価を得ることをまず考えますが、現在はそれ以外にも絵を活用した収益化の道はさまざまあります。
上で取り上げたストックイラストやココナラなどのプラットフォームもそうですし、ランサーズなどのアウトソーシング系で動画関連の素材を作る仕事も人気です。
ただどれも単価自体は高くないので、まずは幅広く挑戦していきましょう。その中であなたの得意な分野が見つかったらひたすら追求していくのがおすすめです。

また絵を直接売るだけでなく、他に売りたい商品・サービスを魅力的に伝えるため絵や漫画をうまく使って情報発信や告知をする手段もあります。
あなた自身のブランディングに絵を活用するのもいいでしょう。以前出版した著書にも詳しくまとめていますが、ブログやSNSと絵を組み合わせるブランディングもおすすめです。
絵だけ描いていって視野が狭まってしまうのは絵描きの人生において最大のリスクです、あなたがやれそうなことは何でも手を出しましょう。
④下請けだけに頼らない状況を目指す
イラストレーターといえばクライアントから依頼を受けて仕事をすると考える人が一般的に多いですが、この記事で見てきたように絵の収益化には様々な方法があります。
だからこそ、イラストレーターを続けていくならいずれ下請けからの完全な脱却を目指すつもりで進めましょう。
下請けのみの立場ではクライアントがいないと稼ぎようがありません、他に収益化の手段がないとクライアントにすがってしまうことになり精神的に辛くなる局面も増えてしまいます。
むしろ逆に下請け案件自体も単なるイラスト収益化の1つの手段だと思えたら、もっと気楽になれるはずです。

まとめ

イラストで収入を得たいと考える人は現在非常に多く、そのための手段も年々増えているのでチャレンジしない手はありません。
でも適当にやってたら、多少稼げたところですぐ頭打ちになるでしょう。
だからこその【戦略】です。イラストに限らないですが、戦略を持って進めていかないといつかは行き詰まってしまいます。
絵にあなたならではの経験や特性をプラスアルファすれば、他の誰も真似できない手段だって考えることが可能です。

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