どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
もしあなたが現在絵やイラストの仕事で会社勤めをしていていずれ独立したいと考えているなら、独立前にぜひ次の3つのことについて考えてみてください。
- 絵やイラストのみではなく、絵プラス○○で展開していける仕事を!
- 絵やイラストを軸にしつつ、複数の収益の道を模索していこう!
- 最終的には絵やイラストの下請け業務からの完全脱却を目指せ!
目次
はじめに・・・絵の仕事で独立起業したとある個人事業主のケース
独立を選んだ大きな理由としては、
☑ 定年まで絵を描く仕事を会社内でしている未来像が見えなくなった
☑ もっと個人として直接お客さんと関わりを持てる仕事がしたかった
☑ 東日本大震災で家に帰れなかったため家族の近くでやれる仕事がしたかった
・・・という3つの想いがベースで、会社勤めのまま1年半ほど本やセミナーで独立開業の勉強を進めていきました。
事業計画書の作り方を学び日本政策金融公庫から融資ももらって意気揚々と独立しましたが、独立半年後にはあっという間に破産一歩手前にまで落ち込んでしまっていました・・・。
振り返って考えると、自分が失敗した大きな理由は次の5つだったと痛感しています。
☑ 一発アイデアのみで起業した
☑ 会社員当時の感覚で外注費を使いすぎた
☑ 生活を支える収益が確保できてなかった
☑ リサーチ不足だった
☑ 収支の見積もりが甘かった
実際に独立してみるとうまくいかないことばかりであせりがつのり、冷静に進められない状況に陥りがちです。
要素1:絵やイラストのみではなく、独立後は「絵プラス○○」で展開していける事業を考えよう
自分の場合は、絵やアニメの経験を活かした商品ということで『結婚式のアニメプロフィールムービー』を初期商品として開発しました。
・・・ですがフルオーダーメイドで値段も高く、当時は専用サイトのアクセスもまったくなかったので全く売れませんでした。
売れないから売るために無駄に広告費を使ってそれでも売れず・・・結果、融資を含む創業資金が半年ほどで底をつきました。
このように何か一つのアイデア商品に頼りきった独立は、いざこけた時どうにもならなくなってしまいます。
特に「絵」の要素にこだわりすぎるとなまじこれまで絵やイラストの世界にいた分、その目線での「画期的という視点」にとらわれすぎてしまって世間のニーズとのズレになかなか気づけません。
まずは定番のイラスト外注業務から独立を始めることも多いと思いますが、それはそれとして絵に何か別の要素を組み合わせた展開も一緒に考えていけるとアイディアの発想を広げやすくなるでしょう。
ビジネスには『レバレッジ(テコの原理、のテコのこと)』という言葉があります。
1つの形を作ることで一度に多くの人に提供できる形のレバレッジが効くサービスがつくれると、ビジネスはかなり楽に回るようになります。
★ビジネスアイデアに関する話としては、どうしても独立起業したいならアイデアより先に考えるべきことがある!も参考になります。
要素2:絵やイラストの仕事を軸にしつつも、積極的に複数の収益の道を模索していこう
フリーランスや個人事業主として絵に関する仕事で食べていく形がメインの独立だとしても、絵以外に多くの収益の道も持つことを考えていく方がやはり安全です。
早めにおさえておきたいのは、会社を独立したらあなたは何でどんなふうに稼いでもいいという現実です。
むしろ会社員と違う考え方に進化しないことには、いつまでもあなたの収入上限は会社員時代の感覚のままにとどまってしまうかもしれません。
Aで安定して稼ぎながらBの方でも少しずつ積み上げていく、そうして複数の収益源を持っていくことではじめて会社員時代には不可能だった額の収入が得られるようになっていけます。
独立で特に重要なのは、あなた自身のプラットフォームを持つことです。
ポートフォリオにできて、自由な価格をつけられる商品を好きに販売でき、さらにブランディングにまで繋げていける『ブログ』などのサイトは必ず用意してください。
ブログをベースにしておくと将来的に思いもよらなかった稼ぎ方がうまれる可能性もあります、さらに情報拡散や人と繋がるための『TwitterなどのSNS』も重要です。
最初は一つの種からでいいので色々なところに地道な種まきを進めていきましょう。何が可能性あるかなんて最初は見当つかないものなので、少しでも興味をもてるところはほんのちょっとずつでも手を出しておくことをおすすめします。
★独立後の失敗を減らす手段としては、独立開業の失敗を最大限減らせる超効果的な5つの方法とは!?も役に立ちます。
要素3:最終的には、絵やイラストの下請け業務からの完全脱却を目指せ!
会社を独立したての頃は、生活のために絵の下請け業務をやることも多くなると思います。
独立後にかつての同僚などから仕事をもらうことはよくあることです、とはいえいつまでも下請けのままでい続けるのもちょっと危険です。
けっきょく雇われの身でいるのとかわらないですし、そのくせ会社員時代にあった「保証」の部分だけがごっそりなくなっています。
下請けもしつつ、同時にあなた主体でお金を稼げる方法を必ず構築していきましょう。
たとえばイラストACやPIXTAのような絵素材のストックビジネスを始めるのも定番です、ブログで絵を使ったサービスを独自展開してみるのもいいですしランサーズやクラウドワークスに登録してみるのもいいでしょう。
ただし何をやるにしても、一方的なクライアントの依頼に応えてキャラやイラストを描いて売るだけでは単価ビジネスから離れられず理想の収入も実現しにくいことはどうか覚えておいてください。
まとめ
若い頃はフリーのイラストレーターなどもやれますが、センスや技術・体力の衰える40~50歳・・・となったときにどうするかは会社員の頃以上にしっかり考えていく必要があります。
- あなた自身がひたすら描き続けるのではなく、別の人に描かせて監修側に回る
- 商品に自由な価格をつけて販売できる、ブログなど自分専用のメディアを持つ
- 単価だけじゃなくレバレッジ(テコの原理のてこ)の効くサービスを提供する
- ある程度ほっといても収益の得られる道を複数作っていく
個人事業主やフリーランスとして絵を主軸に独立するなら、絵の技術そのものだけを武器にするのではなく絵の力を道具や武器として活用できるビジネスを考えていけるといいですよね。
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