どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
昔から絵やイラストを描くのが好きで将来の仕事にしたい、イラストレーターになりたい・・・と思ったときに多くの人が考えるのがイラスト関連の『専門学校』でしょう。

自分は10年以上絵の仕事の社員で勤めて独立した立場ですが、現場目線でいえば専門学校を経て絵の仕事に就く人はすごく多かったですし間違った進み方と感じたことなんて一度もありませんでした。
ということで今回はイラスト専門学校がやめとけと言われる理由と、絵の仕事に就くための近道について実際に働いていた経験もふまえて紹介します。

目次
はじめに、絵の仕事の社員で10年以上勤めて感じる専門学校の価値


その後は3社にわたって勤め原画動画やキャラクターデザイン、絵コンテやイラストアートディレクションなどさまざまな業務に従事しました。
実際絵の仕事の現場に入る経緯というのは、一人ひとりさまざまです。自分のように独学で回り道して遅咲きで入った人もいれば、専門学校や美大からストレートに業界に入る人も当然多くいます。
肌感覚ですが、学校を経ているかそうでないかはおそらく半々くらいでしょう。
入社後の働き方や実績に関しては完全に実力勝負なのでどちらがいいという話じゃなく、それぞれのポテンシャルと努力によります。
学校行ったからって不利になることなんかあるわけないですし、むしろ学校で絵や美術・デジタル関連の知識が最初から入っているぶん仕事しやすそうでいいなーとさえ自分は感じていたものです。

イラスト専門学校に行くのをやめとけ、といわれる代表的な理由3選


代表的なものを3つ、取り上げてみます。
独学だけでもイラストの仕事につける人はいる

むしろ強くこれを主張する人は、絵の実力が高い人が専門を介さずに絵の仕事についている一部の事例を全体に当てはめて言っているだけでしょう。『主語がデカい』ってやつです。
もちろん若いうちから絵が上手くて学校とか無関係に絵の仕事に進む人も一定数います、とはいえ学校を経て就職している絵の上手い人も同じかそれ以上にいるんです。

独学でイラストの仕事につける人はたしかにいます、でも取り上げるほどの話じゃありません。
ましてやまだ力不足と感じている人が成長したり、就職活動でより多くの情報をもらいながら会社を探す支援をしてもらえることは独学では絶対得られない価値でしょう。
入るのがカンタンで志の低い人も多い
イラスト関連の学校は入学審査が厳しいわけではないので、イラストにそこまで興味がなかったり他にやりたいことがなくてなんとなく入る人もいます。
仮にそんな周りの人の影響でいい進路につけなかったとしたら、残念ですが自己責任以外のなにものでもありません。結局学校をどう使うかは、通う本人の意識次第です。

いくらいい環境が用意されていても、どうモチベーション高く進めていけるかは本人自身の決めることです。

卒業後に必ず絵の仕事につける保証はない
在学中にまじめに課題などに取り組まず卒業後フリーター・・・なんて人もいます。また、思い描いていた絵の仕事とは違った方向に就職する人もいるでしょう。
ただこれは別に絵の専門に通った話ではなく、技術やセンスの仕事に進むための学校であればどこでも起こりうる話です。ことさらイラストだからどうこうと考えるのは無理筋です。
理想の仕事をするためには学校で日々しっかり学んでレベルアップして、就職情報を集めながら前向きに取り組む以外ありません。
また、絵の職場への就職実績が高かったり評判の高い学校を選んでおくことも重要なポイントです。

独学で頑張るよりイラストの専門学校に行った方がいい人

つぎに、学校に通った方が絵の仕事に就く目標が実現しやすいであろう人の特徴をいくつかまとめておきます。
現状の絵の技術や知識に自信がない・・・
学校に通うことで、絵の仕事に就くために必要な技術のレベルや知識の範囲もわかるようになります。
一人きりでやっているとどうしてもこの辺が見えないため、入社後にデジタル関連ツールなどでよくわからずしんどい想いをすることもありがちです。
絵の仕事の準備をしながらレベルを高めたい人には、なんだかんだいっても学校などの環境は最適でしょう。
絵の仕事に進みたいけど一人でやれる気がしない・・・
学校などの環境を利用する最大のメリットは、必要なことを提示してもらえることです。
独学だとそこからして一人で始めないといけないので、どうしてもムラが出てしまってかえって遠回りになることも多いものです。

絵の仕事に就いた後も息長く働いていきたい!
実際に働き始めた後、会社によってはリストラなどもそれなりの確率で起こります。

そんな大変な時に頼りになるのが、人脈です。
絵の仕事について働いていれば先輩や後輩・同僚はそのまま人脈になります。さらに学校を経て働きだした人の場合は、学校時代に一緒に学んだ友人が直接将来の人脈にもなってくれるわけです。
人脈の多さは、ダイレクトにあなたの人生のリスクを下げてくれることにつながります。

困った時に助けられたり助けたりするのは、結局人間関係なんですよね・・・
学校に通うということは、学ぶ以外にいろいろな利点があります。入ってしっかり学ぶなら一定の費用や時間をかけるだけのリターンはあるでしょう。

イラスト専門学校を利用する場合のメリット・デメリット

ここでは、イラスト専門学校に通うメリット・デメリットをおさえておきましょう。
イラスト専門学校のメリット
- 絵の仕事につくために必要な技術を学べる
- 同じ目標を持った仲間と多く出会える
- 就職活動を学校がしっかり支えてくれる
あなたのしたい仕事をするために必要な技術がなにでどう学んでいけばいいか、具体的に教えてもらえます。
また将来の人脈につながる友人・仲間が学校生活で自然にできるので、卒業後に友人同士散らばっておくと万が一リストラにあった時も助けあえるでしょう。
さらに専門学校はあくまでも進みたい分野の仕事につくことを目的とした場です、就職率が学校運営にダイレクトに影響するので先生たちも必死であなたを絵の仕事に就職させようとしてくれます。
イラスト専門学校の注意点
- 一定の学費がかかる
- あるていどの時間も必要
学校なので学費は当然いりますし学ぶための時間も必要です、一般的に独学より出費は増えると考えていいでしょう。
ただお金や時間をかけるぶん、仕事で必要な技術や知識を入社前に一通り学んでおけることにもつながります。なかには独学だけでは得られない要素も数多くあるでしょう。

2023年最新、イラスト関連で就職率が高く人気の専門学校情報

さいごに例として、近年絵やイラスト関連で評判の高い学校をいくつか紹介しておきます。
とはいえ学校はそれぞれに特性もかなり違うので、いきなり決め打ちするよりはまず気になる学校が見つかったら公式サイトから資料を無料で取り寄せて比較検討するのがおすすめです。
代々木アニメーション学院
公式サイト:https://www.yoani.co.jp/
- エンタメ系に強い、就職しやすい学校がいい
- 仕事の現場で役立つ最新のスキルを身につけたい
- 知名度の高いプロの講師から直接学びたい
42年の長い歴史と高い知名度をもつ、エンターテイメントに特化した有名校です。すでに12万人以上もの卒業生がいて業界内にも無数のパイプがあるので、就職活動時だけでなく実際に働きだしたあとも人脈に助けられたり心強く感じる機会が多くなるでしょう。
アニメ・ゲーム・イラストなどエンタメ関係者と密接につながっている状況を活かし、各業界でいま求められている最新技術や設備をすぐ学び吸収できる環境が用意されています。単なるイラストスキルにとどまらず関連ノウハウ・デジタル技術など実践的な能力を身につけられるので、即戦力のプロとして成長していけるはずです。
環境や学べる内容が充実しているため絵の仕事に転職したい社会人も多く利用していて、特に最近では働きながら学びやすい夜間・土日や週一のコースなども人気を集めています。
所在地・・・東京・池袋・大阪・なんば・名古屋・福岡・札幌・仙台・広島・金沢
専攻・コース・・・イラスト科・マンガ科・アニメーター科・・・他多数
学費・・・¥1,250,000(1年次)・¥1,050,000(2年次)
ヒューマンアカデミー

©2022 Human Academy Co., Ltd. All Rights Reserved.
公式サイト:https://ha.athuman.com/
- 業界で活躍するプロから直接学びたい
- できるかぎり就職実績の高い学校がいい
- 通いやすい、通信講座もあると嬉しい
職場で役立つ実践的能力が身につけられる環境を特に重視している学校で、頑張り次第では在学デビューや早期内定も可能です。実際にインターンシップ(在学中の職業体験)を経験した学生の7~8割がそのまま企業に就職・アルバイト採用されているほどの実績もあるので、就活時の不安も少なく進められるでしょう。
全国に18校展開しているため地方在住でも通いやすく、都心部のイラスト仕事情報も校内で共有できて不利に働きません。イラストレーターや漫画家など80名以上ものプロの現役クリエイター講師による少人数制授業も評判で、苦手と感じる部分も一人ずつによりそった指導で克服に導いてくれます。
昼間の授業以外に夜間/週末講座があるだけでなく一般向けの『イラストマスターコース』も運営されていて、学校より費用や時間をおさえて絵が上達したい多くの人に利用されています。人気の『通信講座』も整っているので、希望や現状にあわせた利用も他校より検討しやすいはずです。
所在地・・・秋葉原・横浜・大宮・仙台・札幌・静岡・名古屋・大阪・京都・神戸・広島・福岡・北九州・鹿児島・那覇
専攻・コース・・・コミックイラスト専攻(土日・夜間のみの講座もあり)
学費・・・¥1,099,500円~(各年次)
アミューズメントメディア総合学院

COPYRIGHT © アミューズメントメディア総合学院 All rights Reserved.
公式サイト:https://www.amgakuin.co.jp/
- 就職しやすい学校がいい
- 仕事の現場で役立つ最新のスキルを身につけたい
- 東京か大阪の学校に通いたい
他の学校にない大きな特徴としては、学内に「出版事業部」をもちマンガ・イラスト本などを企画し外部企業と連携した商品開発を行っていて学生にとっての貴重なデビューチャンスが備わっている点です。
校舎こそ東京・大阪の2箇所ですが、学習過程で実際の商品をつくって市場に送りだせる実践型スクールで業界就職率94%と高い実績を誇っているのはクリエイター志望の人にとって大きな魅力に映るんじゃないでしょうか。
卒業後の進路・職種にも幅広く対応していて、生徒一人ひとりの適正を見きわめた徹底した個別指導でデビュー&就職のサポートをしてくれています。将来の悩みや不安も、丁寧に相談に乗ってくれるので不安が少なく進んでいけます。
所在地・・・東京・大阪
専攻・コース・・・①マンガ・イラスト学科②キャラクターデザイン学科
学費・・・①¥1,250,000(1年次)・¥1,150,000(2年次)②¥1,380,000(1年次)・¥1,280,000(2年次)
学校利用が難しい人に人気の『イラスト講座』とは?
学校の費用がカンタンに確保できなかったりすでに社会人として働いていて通う時間が取れないなら、より安価に短時間で学べる『イラスト講座』という手段もあるんです。
特に最近は感染対策のためオンライン通信講座がすごく増えているので、会社が休みの日や時間のある時に自宅で学びたいときにはおすすめです。
公式サイト:https://human-yakan.com/
専門学校でも紹介した「ヒューマンアカデミー」が一般の人向けに運営している『イラストマスターコース』は一人ひとりに合わせた細かい指導が評判で、添削を受けてアドバイスをもらいながら絵の描き方やデジタルスキルを基礎から学んでいけます。
通信講座形式で学べるので、ふだん忙しい人でもあいた時間に学びやすいペースでイラスト技術を高めていくことが可能です。豊富な量の教材は受講終了後も手元に残りDVDで復習もできるので、苦手な部分も克服していきやすいでしょう。

※独自教材は他イラスト講座を圧倒しています
学校運営だから当然かも知れませんが、絵の基本からデジタルスキル・キャラクターデザイン…など絵やイラストの実践的な技術/知識をここまで一通り身につけられるイラスト講座は他になかなかありません。
専門学校ほどとはいかないまでも、将来のキャリア相談をすることもできます。基本的に2年通う専門学校より少ない期間で学べ費用も学校の2割ほどですむので、なるべく時間や費用を短縮しながら上達していきたい人には特におすすめです。
まとめ

絵やイラストの仕事につく経路は本当に様々あります。今ならSNSで楽しく発信していたことから火がついて絵を仕事にしたパターンもあるでしょう。
現実的に考えて、やりたいことがはっきりしているならその仕事に就く近道を選ぶのがどう考えても手っ取り早いです。
絵で長年働いてきたプロとして、どれだけ考えても専門学校を否定する理由は別に見当たりません。
お金や時間をおさえて独学のみで頑張ろうとすることは、結局自力で調べたり学ぶ際も正解がよくわからず悩んだりとかえってコスパが悪い事態も増やしてしまうものです。

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