どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
・・・意気揚々と始めてみたものの、思うようにイラストの仕事が受注できずやめてしまう人は少なくありません。
イラストレーターは資格もないので本人が名乗ってしまえばなれます、重要なのはそこからどうやって仕事を取って長く続けていけるかです。
自分は長年絵の関連の仕事で勤めてアートディレクターとして多くのイラストレーターさんたちと直接かかわってきましたが、仕事の取れる人取れない人の差は本当に大きなものがありました。
この記事では長年絵のプロとして働いてきた現場目線もふくめて、仕事のないイラストレーターにならないための考え方と7つの秘訣についてわかりやすく紹介します。
目次
はじめに、仕事がないイラストレーターになってしまうと・・・あなたはどうなる?
そもそもイラストレーターは、デジタルツールの一般化もあって現在非常に数が増えて平均画力も上がっています。
会社に勤めるイラストレーターでなければ、フリーランスとして自分で仕事を取ったり生み出さない限り収入は一銭も発生しません。
イラストの収入が安定するまで時間がかかる人も多く、手にした仕事をこなしながらも次の予定がなかなか入らず・・・作業をしてて精神的に追い込まれていくこともよくある話です。
さらにイラスト単価は決して高くないので、満足いく額をイラストで稼ごうと思うと相当な枚数を毎月仕上げないとなり立ちません。
仕事のないイラストレーターにありがちな4つの特徴
かつてアートディレクターの立場で実際にイラストの仕事を発注するクライアント側として、多くのイラストレーターさんたちと関わるなかで感じてた要素をいくつか紹介します。
①基本的な画力・技術が低い
イラストを仕事にするなら絵の技術は高いに越したことありません、ヘタでもいいなんてことはありえません。
特に今はデジタル全盛で全体的な絵のレベルが10年前より一段上がっています。大勢の上手い人と戦って仕事を獲得するには、技術の向上が欠かせません。
夢かなってイラストレーターになった後も、腕を磨いてレベルアップしていくことは延々続けていく必要があります。
②仕事が遅く、納期を守らない
仕事が遅い・作業の手が遅いと、発注したクライアント側が心配してしまいます。
イラストの仕事をくれるクライアントの信頼を勝ち取るには最低限のスピードも必要です、特に納期を余裕を持って守れるかどうかは最優先事項になります。
提出後に修正依頼が来ることも多い仕事なので、そこまで見越したうえで余裕のあるスケジュールを立てるようにしましょう。
③営業ばかりかけてしまう
次の仕事がもらえるか不安で新たな作業を求めてくる人も多いですが、しっかり仕事をしてくれてるイラストレーターなら黙っててもクライアント側から再度依頼がくるものです。
むしろ・・・あまり上手くない人ほど営業をかけてくるものです。
まずはクライアントの信頼を勝ち取ることを優先しましょう、そのために速度と技術をとにかく高めていってください。
④選り好みばかりしている
せっかく仕事依頼の連絡をもらったのに、あれはいやこれはいや、それはめんどくさい・・・なんて言っていると当然その後の依頼は来なくなります。
もちろん苦手な方向をムリしてやるのはよくないですが、わざわざ依頼をしてきてくれているクライアントの気持ちを汲んで可能な範囲で対応してあげた方が関係も円滑になるでしょう。
不可能なものは不可能というべきですがくれぐれも言い方に注意して、あくまで次につながるコミュニケーションを心がけることが大切です。
そして技術を底上げして描ける範囲を増やしていけば、自然と長くイラストの仕事で生き残れることにつながっていくでしょう。
仕事に困らないイラストレータになれる、7つの秘訣
仕事がないイラストレーターになってしまわないためには、どんなことができるのでしょうか?
ここでは絵の仕事の現場で見てきた7つのポイントを特に紹介します、様々な状況でイラストの仕事をする人はいますが多くの場合に使える要素となるはずです。
①基本的な画力・技術はあらかじめきちんと高めておく
絵の力は最優先で高めておきましょう、イラストレーターになってからも毎日が勉強と思って仕事一つ一つの中で成長していけるように意識するべきです。
イラストレーターはフリーの立場でやる人も多いですが、その場合のネックは絵に対して客観的にアドバイスしてくれる人がいないということです。クライアントは修正指示をくれますが、別に先生ではありません。
今のあなたの絵がどんな状態でどうすればよくなるかわからないと、なかなか改善してさらに成長していくのは難しいでしょう。
うまく成長できないと悩む場合は、目的に沿った『イラスト講座』を活用するといいかもしれません。
特にプロの講師が指導してくれるものなら、受講しながらあなたの絵の長所・短所などを指摘してくれる機会もえられます。
以下ではイラスト上達から仕事につなげる、またデジタル習得に役立つ講座を紹介しておくので必要なときは参考にしてみてください。
「イラスト・マンガ総合講座」
公式サイト:https://human-yakan.com/
全国展開している大手専門校「ヒューマンアカデミー」が一般の人向けに運営している『イラスト・マンガ総合講座』は講義や添削を通じアドバイスをもらいながら学べるので、独学のような不安や心細さも少なく実力アップをめざせます。
通いもありますが、最近は便利なオンラインや動画講座が多く利用されています。個人の好きなタイミングで学べるため、仕事や家事で忙しい人でもスキマ時間に自由なペースでイラストの技術を伸ばしていけるでしょう。
質問は講師に直接聞く以外に24時間対応のチャットまであるので、一人で絵を描いてて悩んでもすぐ疑問を解消できます。また受講終了後も教材が手元に残るので、苦手な部分も克服していきやすいでしょう。
学校運営だから当然かもしれませんが、絵の基本からデジタルスキル・キャラクターデザイン…など描いて楽しむ技術・知識をこれほど幅広く身につけられる講座は他にそうありません。独学でムダに遠回りせず、早く着実にうまくなりたい人に特におすすめです。
②今風の流行りをしっかり追及していく
絵の世界で生き残ろうと思うなら画力や技術・速度は当然大事ですが、もう一つ欠かせないのが今風の絵柄かどうかという点です。
デッサン力が高くても、絵が今風じゃなくなったことで仕事が回ってこなくなるイラストレーターは結構多いものです。
年齢を重ねるとどうしても若いセンスとは距離が開いてくるので、少しでも長く続けたいなら何歳になっても最新ではやっている絵柄が描けるに越したことはありません。
あなたの絵柄も大事にしながら今風の要素もうまく取り入れていく、バランスを取りながら進めていくことが絵で稼ぎ続けるためには重要です。
③まずあえて社員イラストレーターになってみる
イラストレーターはフリーランスでやってる人が多いですが、会社に属して社員として働いているイラストレーターも同じくらいいます。
社員なので当然有給・昇給もありますし、絵の仕事も上から依頼されてやるので自分から仕事を取りに行く必要も基本的にありません。
社員イラストレーターの大きなメリットは、絵の仕事の流れや相場が組織という安心な状況のなかで自然と理解できることです。
会社にいることで上司や先輩などあなたより絵のうまい人からアドバイスももらえますし、社内での人間関係は将来の大事な人脈となっていつか独立した際にも大きな力になってくれるでしょう。
絵の世界のことをよく知らないまいきなりフリーになろうとするのは、そもそもかなり無茶な進め方です。
リスクを避けて安全に進めるためにも、まず社員として絵の仕事に携わるのは予想以上にあなたの人生を助けてくれるはずです。
絵の仕事の社員になるには就職・転職活動をすることになりますが、まずそのために上のようなイラスト講座で学んだり若いならイラストの専門学校を使うのも王道です。
★イラストで就職実績の高い専門学校について詳しく知りたいときは、イラストレーター専門学校おすすめ15選!絵を仕事にする近道はどこだ?も参考にしてください。
④イラストを本業一本にすることを焦らない
イラストレーターは様々な状況でできる仕事ですが、あえて本業にしない選択もあります。
もちろん副業・副収入的なポジションにとどめておくと本業ほどは稼げないですが、イラストだけで収入を得る必要がなければムリして仕事を取りに行くこともなく好きなペースでゆったり進められます。
本業になってしまうと後戻りできなくなってつらくても続けざるを得ませんが、そこまで追いつめられることも避けられるでしょう。
イラスト仕事に苦しんでもともと好きだった絵が嫌いになる人もいるくらいです、あえて別に本業を維持したままサイドビジネスや趣味的にイラストレーターをしてみるのも悪くないんじゃないでしょうか。
⑤自分がイラストを描いていることを広く発信する
まだサイトを持っていなかったりSNSを積極的に使っていないなら、それらでどんどんあなたの存在を絵とともにアピールしていきましょう。
いわゆる情報発信は、現代において欠かせない手段となっています。
適切に継続的に発信さえしていればいつかだれかの目に届くこともありえますが、発信しないと誰もあなたのことを知りようがありません。
ブログサイトをメインにTwitterやInstagram、可能ならYouTubeなども使って積極的にあなたの存在をコンテンツとともに発信していきましょう。
⑥受注以外にも自分から絵を販売できる体制を整える
イラストレーターというとクライアントから仕事をもらって制作することをまず考えがちですが、それだけだと収入にもやれることにも限界があります。
今はネット上のプラットフォームさえうまく使えば、描いた絵で商品を販売したり他にないサービスを展開して収益化することもできる時代です。
クライアントからもらうだけの下請けオンリーだと、どうしても仕事をくれる相手にすがる姿勢になってしまいます。
そんな悪い意味での必死さは相手に見透かされますし、仕事をもらうために相手にへりくだって接してしまうかもしれません。発展的な関係とは言えないでしょう。
でも、自分で絵の商品・サービスが並行して展開できればクライアントにすがる必要もなくなります。うまくすれば下請けからの脱却も可能です。
現在、イラスト関連の副業で特によく使われているプラットフォームがいくつかあります。
以下では代表的なものをいくつか紹介しておくので、興味があれば公式サイトなどで詳細を確認してみてください。
1、絵素材を描いてダウンロードしてもらう『ストックイラスト』
まずは副業イラストの定番、ストックイラストです。イラストAC、PIXTA、Adobe Stockなどが有名ですが素材イラストとして使える絵をアップしていき、ユーザーにダウンロードしてもらうことで小銭が入るシステムです。
単価は数円~と安いですが、好きなペースで自由な絵素材をアップできるのでイラスト副業の取っ掛かりとして進めやすいでしょう。
ストックイラストは数を増やすことで成果へつながりやすくなるので、100枚200枚・・・とひたすら描いていきたい(描ける)人におすすめです。
2、得意な絵の方向性で商品・サービスが作れる『ココナラ』
似顔絵やウェルカムボードなど、得意な絵の方向性で商品やサービスを販売できるプラットフォームの代表がココナラです。CMもやっているので、知ってる人も多いかもしれません。
登録後は過去の作品や実際の商品をあなた専用のページにサンプル画像として載せておいて、気に入った人から直接注文が来る流れになります。
『ココナラ』のようなプラットフォームを上手く活用するコツは、まず実際にサイトで安めの商品を購入してみることです。
それにより商品の売り買いの流れなどのポイントが見えてきます。いきなり登録して始めるよりも、現状がわかってから挑戦したほうがスムーズでしょう。
3、絵を描くスキルでコンペに挑戦『ランサーズ・クラウドワークス』
ランサーズ・クラウドワークスの案件の多くは、まずコンペに参加して仕事を勝ち取る形になります。
例えば企業がロゴ案を募集したときに作成して応募し、採用されたらはじめてお金が支払われます。コンペがメインのためムダな弾打ちも相当必要となります、メンタル的に持つかどうかも重要です。
実績を積み上げられたら依頼も来やすくなりますが、そうなるまで結構しんどいのも確かです。
⑦つねに『マーケティング』を意識して進める
イラストレーターはうまい絵さえ描けたらいい・・・もうそんな時代ではもうありません。
デジタルの影響で見た目のきれいな絵が描ける人はあふれています。そんな世界であなたの絵を売り込むなら、他にないアイデアやブランディングで差別化してあなただからこそという価値を伝えていく必要があります。
ビジネスで『マーケティング』という言葉があります。定義の細かい部分はいろいろですが、要はあなたの商品・サービスを売るために何をするかということです。
あなたを知ってもらって、好きになってもらって、絵を買ってもらうには何が必要なのか?
そこまで考えながらイラストの仕事をする人とそうでない人では1年後、5年後、10年後・・・結果が全く変わっていくでしょう。
絵だけ描いていては年齢に負けていつか必ず終わりが来ます。そうならないためにも、ぜひあなたならではの価値の届け方・売り方を意識しながらイラストを描いていってください。
まとめ
仕事のないイラストレーターには仕事が取れない理由が必ずあります、そうならないためには上であげたような悪い特徴などを、反面教師的に利用して進めることもコツです。
絵の仕事はやりがいのある世界です、でもそれだけに興味を持って挑戦する人があとからあとからやってきます。
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