どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
グラデーションというのは色の濃淡をつけて塗る方法ですが、さらに自由に使えるのがクリスタの「等高線塗り」という一歩進めたやり方です。
目次
等高線塗りの基本的な定義
「等高線」というのは元来、上のような地図で見かける線を指した言葉です。
地図の場合は同じ高さにある部分を線でつないで区分けしていますが、等高線塗りというのはこのように色のラインを自分で決めてグラデーション処理をかける範囲を指定する方法を指します。
一般的なグラデーションツールだと基本的には平面的な濃淡になりますが、等高線塗りだと球面に合わせたグラデーション効果も簡単に行なえます。
等高線塗りなんてできない・・・機能はどこにあるの?
等高線塗りはグラデーションツールの一種で、別タブとして存在しています。
等高線塗りの手順
まずはキャンバス全体にかけるやり方を説明します。
例えば下の画像のような、上に行けば行くほど濃い空を球面的なグラデーションで描きたいとします。
まずブラシツールでGペンなどのクリアな線を選び、ツールプロパティでアンチエイリアスを「無し」の状態にします。
アンチを外したブラシでキャンバス上で、つどカラーサークルなどで色を変えながら曲線を順にフリーハンドで描いていきます。
ひと通り完了したら、グラデーションから等高線塗りの「通常塗り」を選択するとバケツアイコンになるので線と線の間をクリックすると2つの線の色を反映したグラデーション処理で着色されます。すべて塗れば完成です。
線の引き方は曲線でなくても大丈夫
ちなみに曲線にするだけでなく、真っすぐにしたりジグザグに引いたりしてもグラデーションがかけられます。
濃淡の度合いを変えたり、様々な表現が自由にできます。
色の組み合わせも自由自在
上のように、色相のバラバラな色を組み合わせても面白い状態が作れます。
ただ、上ほどバラバラすぎると統一感がなく汚い状況になることも多いのできれいに仕上げたいときは同系統の色で明度を変えていく・彩度を変えていく・・・という変化づけにしたほうが無難でしょう。
球体の表面で等高線塗りをする手順
まずは球体の輪郭線になる円を図形ツールなどで作成します。
★図形ツールに関しては、クリップスタジオの図形や円&直線の引き方・描き方を覚えて使いこなそうを参照してください。
円を引く際も、等高線と同じようにアンチを外しておいたほうがいいかもしれません。
円を引いたら、自動選択ツールで円の中をクリックして選択範囲を設定します。その際は線すれすれになっていると塗り残しが出てしまうので、ツールプロパティの領域拡縮を10前後にしたり選択範囲ランチャーで選択範囲を拡張しておくと安心です。
★自動選択ツールに関しては、クリップスタジオの自動選択ツール完全マスター!着色できない設定のおすすめ直し方が参考になります。
選択したままの状態で、円を描いたレイヤーの下に新規ラスターを作成してGペンなどで色を変えながら等高線を描いていきましょう。
線を描き終えたら等高線塗りの「通常塗り」バケツアイコンで線の間を塗りつぶすと、グラデーション的に塗られていきます。
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グラデーションマップと組み合わせる方法
等高線で自分で色を選んで濃淡をつける以外に、「グラデーションマップ」の機能で色を決めるやり方もあります。
グラデーションマップを使う際は、等高線をグレーで描いていきます。カラーサークルでいうと、中央正方形の左端の縦の領域から色を取っていくことになります。
線を描いたら通常のように等高線塗りですべてグレーで塗ります。
その後メニューバーの「レイヤー」ー「新規色調補正レイヤー」ー「グラデーションマップ」を開いて、「グラデーションセット」から好きなものを選んでダブルクリックで反映されます。
等高線塗りをしたあとの色の調整方法
塗ったあとに、色味の調整をしたいこともあると思います。
そんなときはメニューバー「レイヤー」ー「新規色調補正レイヤー」で「色相・彩度・明度」を使うか、「トーンカーブ」などでメリハリを強くするなどしてみてください。
まとめ
グラデーションを自由にかけようと思うと、等高線塗りの利用が一番手っ取り早いでしょう。
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