どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
デジタルで絵を描くときに、最初の段階からはじめられる練習に「トレース」があります。いわゆる人の絵をなぞったり、自分のラフを写し取ってきれいな線画にする工程です。

ということで今回の記事では、トレースの基本手順と練習におけるコツなどを初心者さん向けとしてわかりやすくまとめていきます。
目次
トレース練習と線画でのトレース作業について

ある程度絵を描き慣れてきた段階ならトレースより模写をしたほうがいいこともありますが、描き慣れていなかったりデジタル自体に不慣れならまずはトレースが一番いい練習になるでしょう。
トレースの基本的な流れとしては、好きな作家さんなどの絵を下絵にして線の太さなども真似しながら描き写していくことになります。

描ける人のマネをしてみることにより、線画を描くコツが腕と頭で理解していけるのが大きな利点です。

★ラフに関しては、ラフ絵の描き方5つのコツをおさえよう!を参照してください。
トレースの基本手順!「不透明度」を変えて描いていこう

クリップスタジオでトレースを行う基本的な手順は、次のとおりです。
- デスクトップなどにある好きな画像を、クリップスタジオのレイヤーパレット上にドラッグする
- 画像素材レイヤー化するので、不透明度を調整して表示を薄くする(30前後、任意の数値でOK)
- その上に新規レイヤーを作成して、好きなブラシでトレース(写し絵)する

レイヤーの不透明度は、レイヤーごとにいつでも自由に設定を変えられる部分になります。0-100の間で好きな状態にして、その上に置いたレイヤーでトレースしていきます。
★不透明度に関しては、クリップスタジオのレイヤー不透明度どこ?変更方法と使い方をマスター!で詳しく解説しています。
トレースをするときのコツ

最後に、実際にトレースを進めて絵のレベルアップにつなげるためのコツを2つの工程に分けてみておきましょう。
自分自身の絵をトレースして線画を描くときのコツ
基本的には下絵をなぞるのがトレースですが、自分自身の絵でラフからトレースしたいときはラフをもとによりよく絵を仕上げていく姿勢が重要です。


トレース(写し絵)とはいってもただ漠然となぞって終わりというわけじゃなく、ラフで描き足りない部分や絵的に悪いところをどんどん前向きに直していくのが正しいトレースだと考えて進めていくといいでしょう。
人の絵をトレースして上達していくコツは「考えながら描く」こと!
自分よりも上手い人の絵をトレースするときのコツは、必ず「考えながら描いていく」ことです。

漠然とただ描き写して仕上がりに満足していても、残念ながらそれほど意味がありません。ただの写し絵に終始してしまうでしょう。
- その絵がなぜそのように描かれているのか?
- 立体を描くときに線がこうなっているのはなぜか?
- タッチが入ってる場所の理由は何なのか?
- 線の強弱がつけられている絵は、どんな部分が太くて逆にどこが細いのか?
・・・などなど、トレースで絵を描き取りながら物の構造の理由を頭で想像しながら描いてみて下さい。
作家さんによって個性はありますが、上手い人の絵には必ず理屈が裏に存在しています。
三次元のものを二次元の絵という状態に落とし込むために、何を省略しているのかなども参考になるはずです。


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まとめ

トレースは何度も描いてきたように、絵の練習の基本でもありイラストには欠かせない線画の工程にも関わる重要な部分です。
何度も何度も経験を重ねていくうえでしか、上達は得られません。さらに考えながら描くことも同時にやれば、効率よく伸びていけるでしょう。
