どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。

まずアナログから練習してからデジタルに進むべき? それともいきなりデジタルで始めていいの?・・・そんなことで悩む人も結構多いんじゃないでしょうか。
今回はそんな疑問を解決するために、長年絵の仕事をしてきたプロの目線でイラストを始める進め方についてまとめていきます。

目次
イラストの初心者はいきなりデジタルで描き始めていいのか、それともアナログから進めるべきか・・・?

結論から言うと、どっちでもいいです。

デッサン力をつけて・・・のような意見を見ることもあるかもしれませんが、べつに皆がみなしっかりしたデッサン力を身につけなくたってイラストを描いて楽しむことはできます。
次章でも紹介しますが、デジタルだからこそというメリットも数多くあります。それらを使わず、あえてアナログだけで頑張ろうとすることにどれほどの意味があるのかはもはやわかりません。

デジタルでイラストを描くことで生じる、メリット・デメリット総点検

あらためてデジタルで描く時のメリット・デメリットをおさえておきましょう。それらを知った上で進み方を決めても、全くなにも問題はありません。
デメリットは?
①初期投資が必要
デジタルはどうしてもある程度の機材が必要になるので、紙と鉛筆で今すぐ書き出すよりは初期費用がかかります。
②操作を覚える必要がある
デジタル機材は、それぞれ使い方を知る必要もあります。
特に機能の高いソフトなどは出来ることが多い分、理解しないとなかなか思うように描けないことも確かです。
③慣れるまで時間がかかる
デジタルで絵を描く感覚に慣れるためには、どうしても一定の時間がかかります。
最初のコツとしては今やってる練習が【絵の技術向上のための練習】なのか、【デジタルを理解・習得するための過程】なのか自覚しながら進めることです。
④情報が多すぎる
現在はデジタルで描いている人が非常に多いため、ネットで検索しても様々なポジショントークがでてくるはずです。
それぞれの想いやおすすめの内容にも差があるので、あなたと合う情報の取捨選択が欠かせません。

メリットは?
①手が汚れない!
デジタルなので、当然手は汚れません。消しゴムのカスも出ないし、描いている紙が破れることもありません。
データをしっかり保存しておけば、いつまでも絵のデータを同じ状態のまま保持しておけるのも魅力でしょう。
②追加で特に買う必要がない!
最初に機材を買ってしまえば、基本的にあとから買う必要はありません。
もちろん機材をもっといいものにしたりすることはありますが、画用紙を買ったりマンガのトーンを買ったりなどといったことも減るのでトータルで見るとアナログより費用が少なくなることもありえます。
③ノウハウが数多くある!
現在はデジタル主流の時代なので、情報は無料で数多く手に入ります。
もちろん多すぎる中からの取捨選択は必要ですが、わからないときでも検索すればすぐ解決できるので困ることは少ないはずです。
④デジタルならではの効果できれいに見せられる!
デジタルには様々な便利機能があります。簡単にバランスを直したり、効果をかけて豪華に見せたり・・・。
アナログでは到底ムリな調整もできるので、かつてより絵をうまく仕上げられるようになる人も多いものです。
⑤加筆修正もカンタン!
あとから描き加えたり、表情パターンを用意したり、そんなこともアナログよりカンタンに行えます。

デジタルやクリスタに早く慣れて自由に描けるようになるための方法

※当サイトで以前開催していたイラスト講座の様子
デジタルで描けるようになるには今回紹介しているようなさまざまな知識と技術が必要ですが、独学だけで進めるとどうしても遠回りになってムダな時間がかかりがちです。
機材をそろえたのに絵を描く手順やソフトの操作が理解しにくい、思うように描けない、でも早くちゃんと描けるようになりたい・・・と悩むならまず「デジタルイラスト講座」で基本を教わってみるとデジタルの理解やその後の上達がだいぶスムーズになるでしょう。
以下ではデジタル初心者からきっちりうまくなっていきたい人に向けた比較的お手頃なイラスト講座をいくつか紹介しておくので、困ったときの参考にしてください。
ユーキャン「デジタルイラスト講座」

Copyright U-CAN,inc. All Rights Reserved.
公式サイト:http://www.u-can.co.jp/
ユーキャンの『デジタルイラスト講座』はTVCMや広告展開も多くやっている、知名度の高い講座サービスのイラスト講座です。内容はデジタル限定で、経験豊富な講師による添削指導や動画教材がメインとなっています。
「学びオンラインプラス」という独自システムでいつでも気楽に質問でき、添削も印刷や郵送の手間がなく便利です。多くの人が利用している有名企業の『デジタルイラスト講座』だからこそ可能なコンパクト価格設定なので、出費をおさえてデジタルイラストを始めたい人に適しています。
ペンタブをすでに持っていれば「ペンタブなし」、持ってない人は「ペンタブ付き」のコースを選べるなど一人ひとりの環境ごとにムダなく始められます。さらに教材には漫画関連の内容もセットで用意されているので、イラスト以外もお得に学びたい人に最適でしょう。
デジ絵ワークショップ動画講座 ※当サイト運営です

©Create Archives/コンテンツメイカーズ .All Rights Reserved.
公式サイト:https://cm.conte-anime.jp/video-course
【デジ絵ワークショップ動画講座】は「クリスタ」の操作とデジタル絵の基本手法「アニメ塗り」が覚えられる【クリスタデビュー編】、
さらにクリスタのさまざまな特殊機能を覚えて自由な絵の表現ができる【クリスタレベルアップ編】の2章仕立てで構成された動画講座です。


※クリスタの基礎から応用までこれ一本でわかります
ジャンルごとに細かく分かれた動画を好きな時に視聴でき、忙しい人でも好きなペースで進めていけます。さらに最近主流のサブスクではなく買い切り型で視聴制限がないためあせらず何度でも復習でき、苦手部分もしっかり克服しながら上達していけるでしょう。
動画ごとのコメント欄を使えば講師から直接回答が届くので、わからず手が止まることも少なく成長していけます。また今ならオンラインの無料相談会も定期的に開催しているので、独りで悩んだりせずデジタル絵を描いていけるようになりたい人には特におすすめです。
デジタルでイラストを描くための道具まとめ

デジタルに興味を覚えて実際に描いてみたいと思ったら、どんな機材を用意するかというのが最初のポイントです。
大きく分けて3つの方向性で考えていくことになるので、あなたがどんな状況でデジタル絵を描いていきたいかイメージしながら検討していきましょう。
①パソコンか、タブレットか、スマホか・・・?

デジタルの画面はなるべく大きいほうがストレスも溜まらず描きやすいです。なので余裕やスペースがあるなら、デスクトップパソコンが素直におすすめです。
でも画面サイズを多少狭くしても持ち運びたい、好きなところで描きたいならノートパソコンでもスペック的には特に問題ありません。
また、液晶に直接描きこむ方式でお絵描きするならiPadに代表されるようなタブレットも最近は非常に人気が高くなっています。

スマホでも描けますがさすがに画面サイズ的にキビシイので、デジタルをとりあえず試してみたい・・・というならいいですが本格的にやりたいならそれ以外を使ったほうがいいでしょう。
★パソコンの購入で悩んだりスペックについて具体的に詳しく知りたいときは、イラストや絵を描くパソコン機種&スペック!プロおすすめはこれが参考になります。
ペンタブはどうしよう?

iPadであればApple Pencil、タブレットやスマホであればスタイラスペンなどで絵を描くことになりますがパソコンで描くならペンタブが必要です。
ペンタブは板に描いたものがパソコン・モニターに映る板状タブレット(板タブ)と、画面に向かって直接描く液晶タブレット(液タブ)の2種類があります。
板タブは必要な費用は安いですが、手元と画面に距離感があるので慣れるまで若干の時間がかかります。
▼板タブの例
逆に液タブは高いですが、手元で画面に直接かけるのでアナログ感覚に近いため慣れが早いです。
▼液タブの例
安さか、慣れやすさかで判断するといいでしょう。

★タブレットに関しては、イラスト初心者向けペンタブレット最新おすすめ機種はこれだ!の記事が参考になります。
ペイントソフトはどうやって選ぶ?

デジタル環境でお絵描きするためには、そのためのソフト【ペイントソフト】やアプリが必要です。
- 描きたいのはイラストだけか、それとも漫画やアニメもやりたいか?
- 無料だったり安くて機能に制限があってもいいか、有料でもデジタル機能を最大限使いたいか?
・・・選ぶときは、この辺りを基準として判断していく形になります。
一般的にはマイナーなものよりある程度メジャーなものを使ったほうが、困ったときもすぐ検索で解決できて安心です。
きちんとイラストを上達していくために意識しておきたい3つのこと

上達への道①人の絵を真似して模写する、書き写す
まずは基本ですが、あなたが好きな絵やイラストを参考に真似てみたりトレースといった写し絵を行いましょう。

真似することだけを続けているとどうしても疲れてくるので、あなた自身の自由な絵を描くことも混ぜてリラックスしながら日々の趣味的に進めていくのがおすすめです。
上達への道②構造や理屈を考えながら描く
模写やトレースなどをしているときに、考えながら描いてるかどうかで技術の上達には大きな差がついていきます。
体の構造はどうなっているのか、なんでその上手い人はそのように描いているのか・・・などなど想像しながら描いていくようにしてみてください。
そうすることで、絵を描く際に必要な知識も次第にあなたの中に蓄積されていきます。
上達への道③人に見てもらって変なところを指摘してもらう
絵はどうしても視野の狭い世界に陥りがちですが、うまくなるためには人に見てもらって第三者の冷静な意見をもらうことも大切です。
最近はSNSやPixivなどといった絵の投稿サイトもあるので、あなたが使いやすいところで描いた絵を投稿・発信して反応を見てみましょう。
まとめ

デジタルには、デジタルだからこそという利点が数多くあります。それはアナログにこだわって頑張ることと天秤にかけても、勝るとも劣らないレベルでの魅力となるでしょう。
やりやすい方、そして興味のわくものから進めていきましょう。そして何よりも、あなた自身が楽しめるかどうかを大切にしてください。
