どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。

でも諦めずスキルや価値を高める方法を知り実践すれば、食えるイラストレーターとして成功することも決して不可能ではありません。
この記事ではイラストレーターとして収入を増やし、キャリアを確立するための具体的な方法を実際に絵の仕事の現場で数多くのイラストレーターさん達と接してきたアートディレクターの目線で解説します。

目次
イラストレーターが食えないといわれがちな4つの理由

イラストレーターという仕事は魅力的ですが、競争も激化していて食えないと言われる理由も確かにいくつか存在します。
ここではイラストレーターが食えない理由を明らかにして克服するポイントまで解説するので、参考にしながら今後の課題を見つけて改善に取り組んでください。
①とにかく競争が激しい業界である・・・
イラストレーターは生存競争が激しく、誰でもカンタンに成功できる業界ではありません。
アートやデザイン関連の職業はそもそも人気が高く、特にイラストレーターは夢の職業とされています。日本経済新聞によると日本のイラストレーターは約10万人と推定されており、そのうち成功しているのはごく一部です。
たとえば人気イラストレーターのヒグチユウコさんはデビュー前に多くの競争を勝ち抜いて成功を収めた一人ですが、彼女のように成功するイラストレーターは稀でしょう。

②フリーランスの場合の収入安定性に難あり・・・?
会社員ならともかく、フリーランスのイラストレーターは収入が不安定で生計を立てることが難しい場合が多くあります。
厚生労働省の調査によればフリーランスは平均的に正社員に比べて収入が安定しない傾向にあり、特にイラストレーターは仕事の量が期間によって変動するため収入が落ち着かないことも珍しくありません。
収入が不安定なので、結局絵以外のアルバイトを掛け持ちして生計を立てている・・・なんて人もいるといわれます。

▼参考記事
イラストレーターの生活や将来が不安なら知っておきたい4つのこと
③年々増えていく、安価なイラスト提供サービスの影響・・・
安価なイラスト提供サービスが増えることにより、多くのイラストレーターの収入が減少することもあります。
特に近年オンライン上で安価なイラストを提供するサービスが増えていて、これが結構シャレにならないレベルでイラストレーターの収入に影響を与えています。
例えばイラストACなどのストックイラストのサービスでは、低価格でイラストが提供されています。これによりクライアントは安価なイラストを求める傾向が強まり、個々のイラストレーターの収入が減少している面も否定できません。

④ついにきた!AIイラスト画像生成による業界の変化・・・
2022年夏頃からAI技術の著しい進歩で高レベルのイラスト画像生成が可能になり、イラストレーター業界にも大きなうねりを起こしています。

例えばOpenAIのDALL-EやDeepArt、Stable DiffusionなどのAI技術はテキストや画像を元に新たなイラストを生成することが可能です。これにより手間や時間をかけずクリエイティブな作品が生み出されるようになり、今後イラストレーターの役割が変化するともいわれています。
まだグレーな面の多い著作権さえクリアできれば営利企業はコスト削減や効率化のためにAIを利用するのは間違いなく、下請けとして仕事をもらっていた企業や個人は大きな岐路に立たされるかもしれません。

▼参考記事
今話題のAIイラスト画像生成とは何か?基本的な手順や代表的なツールを紹介!
食えない人には絶対ならない! 今後も生き残れるイラストレーターになるための4つの方法

そもそも『食えるイラストレーター』になるためには、スキルや収入を向上させる方法を知ることが何より欠かせません。
ここからはどのようにスキルを磨けば収入を増やすことができるか具体的に紹介していくので、問題なく食えるイラストレーターに近づくための第一歩として参考にしてください。
①自己ブランディングを強化しよう!
いまどきの食えるイラストレーターになろうと思うなら、自己ブランディングを強化して個性や独自性をアピールすることがとにかく重要です。
競争が激しいイラスト業界では個性や独自性が強く求められます。自己ブランディングを行っていくことで、クライアントやファンにあなたにしかない特徴や価値を伝えてより注目してもらえるようになれます。

②個人のポートフォリオサイトでの露出拡大をめざせ!
ネット上にあるポートフォリオサイトを活用しであなたの作品や活動を広くアピールすることで、食えるイラストレーターに近づくこともできます。
昔と比べて今はインターネットの普及もあり、SNSやポートフォリオサイトを活用することでイラストレーターは自身の作品を簡単に広めることができるようになりました。これにより仕事の依頼やファンが増える可能性もあるでしょう。

とにかく自ら発信することは今やマストです、戦略も考えながら進めていきましょう!
③ニッチな分野で専門性を追求するのもアリ!
食えるイラストレーターになろうと思ったら、ニッチな分野での専門性を追求し競争相手が少ない市場を狙うことも一つのやり方です。
競合が少なく需要がある市場で独自の価値を提供できると、イラストレーターは収入の安定化や高い評価を得られる可能性があります。
例えばもともと医療事務をやってた人が医療イラストレーションの分野を攻めると、ジャンル的に他にくわしい競合相手があまりいないことで安定した収入と高い評価を得ることも可能でしょう。

④逆にAIをイラストに上手く使ってやれ!
AI技術を敵視するんじゃなく、むしろ上手くイラスト制作に活用することで効率化や独自性を高めて食えるイラストレーターに近づくことも可能です。
AI技術はイラスト制作のプロセスを効率化して新たな表現方法を生み出すこともできるので、協力することでより独創的な作品を創り出すことができます。
たとえばAIを活用してイラストの下描きや色彩の調整などを行い、制作時間を短縮する使い方もアリでしょう。またAIが提案する異なるスタイルやアイデアを組み合わせることで、独自色を出すことも可能です。

イラストレーターになってから収入を増やせる仕事と効果的な方法

イラストレーターの収入を増やすためには、適切な仕事の選択とスキルの活用が不可欠です。
最後にイラストレーターが収入を増やすための仕事の種類や方法について紹介します、多様な仕事を獲得して収入源を増やすためのノウハウを持ち帰ってください。
①イラストレーション以外のスキルを活用してみる
収入を増やすために、イラストレーターはイラストレーション以外のスキルを活用することも可能です。
絵を描く仕事の現場ではデザインや動画編集、写真加工などの関連スキルが求められることも少なくありません。それらのスキルを活用できたら幅広い仕事に対応でき、収入源を増やすこともできます。
単なるイラスト以外にロゴデザインやウェブデザインも手がけられると、さまざまなクライアントから仕事を受けられることにもつながるでしょう。

②収益化可能な副業を選択していく
収入を増やすためには、可能な範囲で副業を選択することも一つの道です。
副業を行うことでよりよい収入を得られるだけでなく、イラストレーションとは異なる分野でのスキルや経験を積むこともできます。
たとえばイラストの仕事の傍らオンライン講座でイラストの技術を教えてみるのもいいでしょう、それにより今以上の収入を確保しつつ新しい分野でのスキルアップも狙っていけるはずです。

③クライアントとの長期的な関係構築をめざす
収入を増やすためには、イラストレーターは一度仕事をもらった相手(クライアント)との長期的な関係を構築することも大切です。
そうすることで安定した仕事の依頼が期待でき、収入の安定化につながります。また信頼関係が築かれることで、新しい仕事の紹介や口コミでの評価向上も得られるでしょう。

まとめ

「食えないイラストレーター」ではなく『食えるイラストレーター』になろうと思ったら、いつまでも技術を磨き続けることやイラスト以外のスキルを活用して幅広い仕事に対応していくことが欠かせません。
また収益化可能な副業を選択し、クライアントとの長期的な関係構築に努めることで収入の安定化も図れるでしょう。さらに基本的な画力やデジタルスキルを底上げすることで、作品のクオリティが向上して依頼が増えることも期待できます。
このような取り組みを地道にかつ戦略的に継続することで、イラストレーターとしての確かなキャリアを確立し『食えるイラストレーター』として成功を収めることもできるでしょう。

▼次はこちら!
イラストや絵を描くおすすめパソコン&スペックを絵のプロが徹底解説