どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
でも実際に絵で仕事をしたりお金を稼ぐ立場になってみると、想像より大変だったりつらい状況も少なくありません。
今回は実際に長年絵の仕事をしてきてアートディレクターとして数多くのイラストレーターさんたちと直接関わってきた立場から、『イラストレーターという仕事の辛い部分』と対処法について現場目線で詳しく紹介します。
でもあらかじめ知っておけば、心に覚悟を持って進めていけるようになります!
目次
スマホゲーム制作の仕事の現場で実際に見たイラストレーターの辛い部分5選
社内ではつねにプロジェクトを複数担当し、イラストの指示書作成から内部外部へのイラストレーターへの受発注管理、制作物監修や修正指示などの一連業務を担当していました。
多くのイラストレーターさんたちと毎日の仕事でかかわる中で感じていた、イラストレーターという仕事の代表的な辛い部分を5つまとめて紹介します。
クライアントの要望に答えないといけない
世の中の多くのイラストレーターは、基本的にクライアント(依頼人)から仕事をもらって制作する流れになります。
なので、基本的に自分の好きな絵ばかり描けるような状況は多くありません。
クライアントは無茶な修正指示をしてくることもありますし、納期的に厳しい場合もあるでしょう。そんなときでも、可能な範囲で対応していかないと仕事がもらえなくなることさえありえます。
無茶に応えすぎる必要はないですが、どうしても仕事をもらう立場は強くでられずストレスが溜まることも多いのが実情でしょう。
自分で仕事を取らないといけない
会社員として社内でイラストレーターをしてる場合はともかく、外部でフリーとして仕事をしている多くの人は仕事を掛け持ちしています。
複数のクライアントの知り合いがいてうまく繋がりがあれば次の仕事の心配は減らせますが、多くの人が来月の仕事があるか不安なまま手持ちの仕事を進めていることでしょう。
流行に合わせないといけない
イラストレーターの仕事は、現在の流行りというものに合わせる必要もあります。
特にスマホゲームなどのカードイラスト系はそんな傾向が顕著です、センスやタッチが時代に合わなくなり仕事が取れなくなってしまう人も少なくありません。
依頼を受けてイラストの仕事をする立場は、常に新しい感覚を取り入れ続ける必要があります。アンテナも広く張っていないとなかなか生き残るのは難しいでしょう。
上達し続けないといけない
流行以上に必要なのが、そもそものイラストスキルです。
特に最近のイラストはデジタルメインになったこともあって求められるレベルもかつてと比べかなり上がっているので、まず求められるステージに上るのも大変です。
イラストレーターになって終わりではなく、そこからがスタートです。
絵が嫌いになってしまうかもしれない
思っていた感じとは違った、修正ばかり発生して時給にすると安すぎ、そもそも仕事が見つからない・・・絵の仕事のストレスは数多くあるものです。
そんな状況が続くと、絵を描くのがイヤになることだって十分ありえます。
絵の仕事で求められるレベルに耐えきれず辞めてくイラストレーターも、少なくありません。
イラストレーターを長く続ける秘訣、悩みを克服するポイントとは?
絵を描くのが好き、そして絵を仕事にできた。それはとても幸せなことでしょう。
イラストを含め、絵の仕事というのは楽しいものです。大きなやりがいもあります。
でも、人(会社やクライアント)に頼まれたイラストを描くという『絵の仕事』はやっぱり個人が趣味で描いているものとだいぶ違います。
求められるレベルに達していないとカンタンに却下もされるでしょう。描き続ける限りは、上手くなろうとし続ける必要だってあります。
あこがれと現実のバランスを、心のなかでうまく整理しながら毎日の絵の仕事を進めていくことが重要です。
自分自身をあまり追い詰めすぎず、うまく気分転換もはさみながら・・・どうすればよりよい精神状況でイラストの仕事を続けていけるか?
現在、イラストレーターになって生きていくための代表的な3つの方向性
最後に、これから絵を仕事にするための3つの方向性をカンタンにまとめておくので気になるものがあればチェックしてみてください。
①副業・副収入的に絵でお金を稼ぎたい
仕事をしたまま絵でもちょっと収入を得たい、在宅ワークでイラストを描いてみたいなら今は色々手段があります。
1、ストックイラスト
イラストAC、PIXTA、Adobe Stockなどが有名ですが、素材イラストとして使えるものをアップしてダウンロードしてもらえると小銭が入るシステムです。
単価は1点数円と安いですが、好きなペースで素材をアップしていけるので自由なタイミングで素材数を増やしていきたいひとに向いています。
2、ココナラ
似顔絵やウェルカムボードなど、得意な方向性の絵を自由に商品として販売できるのがココナラです。
登録して自由なスキルを販売できるのが特徴で、あなたの絵を活かした自由な発想で商品・サービス群を展開していきたいときに適しているでしょう。
②絵やイラストの会社に社員として就職したい
就職・転職で社員イラストレーターになりたいなら、『転職相談』を使うのもありです。
「転職相談」とは登録して転職エージェントと面談するとあなたに合いそうな仕事を探してくれる、ここ数年かなり増えてきたサービスのことです。
登録&利用は無料のところがほとんどでこちらのスキルや理想をふまえ動いてくれるので、他の仕事で忙しくてもムリなく新たな可能性を模索できます。
▼転職相談のメリット
- 合いそうな会社を代わりに探して紹介してくれる
- 忙しくても、登録と面談さえ済ましておけば欲しい会社の情報が集められる
- 通常の検索だと見られないレアな非公開求人を教えてもらえる
- 履歴書や面接の対策をしてくれて、面接のセッティングもしてもらえる
- 面接で直接会社に聞きにくいことを代わりに聞いてもらえる
- 絵を描く仕事の業界内の最新情報を教えてもらえる
③フリーランスのイラストレーターとして生きていきたい
フリーのイラストレーターとして生きていく道に憧れることもあるかもしれません。
でも上で紹介したような副業・副収入とはしんどさが違います、また社員と比べてもはるかに大変な道です。
いきなりフリーランスがおすすめできない4つの理由
- 仕事をもらえる人脈がない
- 業界の常識や仕事の相場がわかってない
- 仕事を取る手段を持ってない
- 上手い人に技術を教わる場や機会がない
それより先にまず会社に属した絵描きとして働いたうえで、
- 仲間などの人脈を得る
- 業界内の常識や絵の相場を理解する
- 外部にでた時の仕事のとり方がわかる
- 上手な先輩から技術やコツを仕事の現場で毎日教わる
・・・これらのメリットを安定した給与とともに得ながら絵の技術を磨き、将来余裕を持ってフリーになる方がはるかに安全で効率的です。
絵を描く仕事に就きたいからって、大切な人生でムダにリスクを取る必要なんてありません。
まとめ
絵の仕事というのは元々好きだった人が仕事にすることが多いので、予想と違った・・・など後悔の度合いも大きくなりがちかもしれません。また絵という特殊技術が求められる世界なので、余計に大変です。
それでも他の仕事では得られない満足感や、承認欲求の充足もえられる面白い仕事なのは確かでしょう。
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