どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
絵を描くのが好きで、できたらイラストで収入を得られるようになりたいと考えることもあるんじゃないでしょうか?
とはいえ多くの人が想像するように、イラストレーターの道は甘いものではありません。

自分は長年絵を仕事にしてスマホゲームのアートディレクターとしてイラストレーターの監修・指示なども行っていましたが、直接そばで見てても大変な世界でした・・・
ということで今回はイラストレーターの現実と、生き残る確率を少しでも引き上げる秘策を絵の仕事の現場目線でこっそりお届けします。

あらかじめしんどい部分と対策を抑えて、戦略を立てながら進めていきましょう!
イラストレーターになったものの・・・?

極端な話、イラストレーターには特に資格がないので誰でも宣言さえしてしまえばなれるのが実情です。
とはいえもちろん仕事を取れないと意味がありません、そして仕事が続かないことには先もありません。
絵を描くのが好きだからと安易にイラストレーターの道に進んで、数年後やめていく人も少なくありません。それくらい険しい世界なのが実情です。

イラストレーターの大変なところ7選

しんどい部分はいろいろありますが、今回は特に大きな7つの要素を紹介します。

①収入の保証が一切ない
会社に属してイラストの仕事をする場合は変わりますが、多くのイラストレーターがフリーランスや副業の状況でやっています。
当然仕事の保証は誰もしてくれないので、自ら動いて仕事を取らないと一銭も入ってくる保証はありません。
手持ちの仕事をしながらも、次回以降の仕事が取れるかどうか・・・は作業しながら常に頭にこびりついて離れないでしょう。
収入の不安定さは直接ストレスに影響するので、始める前にある程度資金に余裕を持たせたうえで始めた方が安心です。
②イラストの単価は決して高くない
せっかく仕事をもらえてもイラストの仕事は決して高いものではありません、内容や用途でも変わりますが1点数千~数万円(前半)あたりに収まるでしょう。
単価は高くない割に求められるクオリティは年々高まっているので、きつい労力で絵の枚数をあげることによりなんとか月収を増やしていくことになります。
③絵を描きまくらないといけない
そして、満足いく収入に届かせようと思うとほとんどの人が休みなくひたすら描き続けないとなかなか届きません。

単価が低いから描きまくらないといけない、使える労力には限度がある、描きまくっても大金持ちには9割以上がなれない・・・このスパイラルは長く続ければ続くほど精神をむしばんでいくでしょう。
④競合イラストレーターが多すぎる
さらに今はデジタルお絵描きツールが普及したこともあって、イラストを描いて収入を得たいと考える人が年々増えています。

そのなかで他の人と差別化して仕事を獲得するには、技術や画力の向上はもちろん営業や売り方も勉強していかないとなかなかうまくいきません。
⑤絵の上手い人も多すぎる
そのうえ今は絵の上手い人も多くあふれています、デジタルの影響もあって10年前より平均値は一段二段上がったのが現状です。
そのなかで絵を描いて収入を得ようと思うなら、真っ向から戦おうとするのではなく別の戦略も意識しながら進めていくことが必要になるかもしれません。
⑥技術・センスを磨き続けないといけない
イラストレーターを長く続けていこうと思ったら、絵の技術やセンスを延々レベルアップさせ続けないといずれ仕事がなくなります。

どうしても若い人の方が今の時代にあった絵柄をそもそも描きやすいので、イラストを描いて稼ぎ続けるには年を重ねることに抵抗しながら絵をアップデートしていく努力が必須となるでしょう。
⑦何歳までイラストを描いて生きていけるのか・・・?

今は若くて絵を描いてるだけで楽しくても、人は必ず年を取ります。40、50・・・と進んでいったときに、今と同じ仕事で同じ収入が得られると気楽に思える人は少ないはずです。
どうすれば生き残るか常に先を見すえ考えて進めていかないといずれ行き詰ってしまうのが、絵を描いて生きる上での大きな課題です。
仕事がないと困らない!不安の少ないイラストレーターになれる5つの秘訣

・・・前章ではかなり怖がらす内容も実態としてあえて書きましたが、上手くいっていないイラストレーターが多いのは実情です。
では、どうすれば不安少なく絵で収入を稼いでいけるのか? 息長く稼ぎ続けていけるのか?
実際に長年絵を仕事にしてきて独立した目線もふまえて、5つのポイントを紹介します。

①仕事獲得の前にしっかりした画力を身につけよう
まずは当然のことながら、絵はうまいに越したことありません。まだ成長できる余地があるなら、また現状で苦手意識があるならきちんと練習してしっかり上達していきましょう。
基本的に絵が上手ければうまいほど、仕事の獲得自体はラクになります。
練習や勉強する場合は手軽なところだとYouTubeの動画講座など最近は人気です。また本気でイラストレーターになりたいなら、やはり王道の専門学校は有効です。
学校に通うことは技術向上だけでなく、就職活動まで頼れる一番手っ取り場合選択でしょう。
★専門学校について詳しく知りたいときは、イラストレーター専門学校おすすめ15選!絵を仕事にする近道はどこだ?が参考になります。
また絵が上手くなりたい、副業や仕事にしたい人に向けたイラスト講座も非常に増えています。
特に最近は感染対策のこともあって自宅で学べる通信講座がかなり増えていて、仕事やバイトで忙しくても好きなペースとタイミングで絵の技術を伸ばしていくことができます。
以下では最近人気のイラスト講座を例として紹介しておくので、より成長の幅を広げたいときは無料の資料請求などで詳細を確認してみてください。

©2021 Human Academy Co., Ltd. All Rights Reserved.
公式サイト:https://human-yakan.com/
大手専門学校「ヒューマンアカデミー」が一般の人向けに運営している『イラスト・キャラクターデザイン講座』は講師からアドバイスをもらいながら絵の描き方を学んでいけるので、独学のような不安や心細さも少なく進めていけます。
オンラインで自由なタイミングで学べるため、仕事が忙しい人でもスキマ時間など好きなペースでイラストの技術を伸ばしていけます。受講終了後も教材が手元に残り内容もDVDで確認できるので、苦手な部分も克服していきやすいでしょう。
学校運営だから当然とはいえ、絵の基本からデジタルスキル・キャラクターデザインなどイラストを描いて楽しむ技術・知識をここまで一通り身につけられる講座はそうありません。独学でムダに遠回りせず、早く着実に絵がうまくなっていきたい人に特におすすめです。
②最新の流行りにあわせて絵柄をチューンナップし続けよう
絵の仕事を企業やクライアントからもらいたいなら、今風の絵柄であることは欠かせない要素です。
個性の強い絵柄で仕事が取れるイラストレーターになれたら理想ですが誰でもなれるわけではないですし、そもそもかなり高い技術力が求められます。
でも、今風の絵柄さえ再現できればそれだけでも使ってくれる相手はそれなりに現れるでしょう。ニーズに応えられることはビジネスにおいて非常に大事です。
絵柄の流行りは時代とともにどんどん移り変わっていくので、最新のアニメやマンガなどの作品を参考にあなたの絵が古くならないようバージョンアップさせていきましょう。

③待ちの受注以外に、攻めの姿勢で自己商品・サービスも展開しよう
ここまではクライアントからイラストの仕事をもらう・・・いわゆる待ちの姿勢の話をメインに進めてきましたが、今はネットさえうまく使えばあなたから発信して絵を使った商品・サービスを展開していくことも可能です。
無料登録制のプラットフォームを使えば、販売時の手数料はかかりますが集客や金銭のやり取りの手間も最小限に抑えられるでしょう。
そもそもイラストの仕事は一つだけに絞るよりも、様々な可能性に手を出して収益源自体を増やしておけば安定して長く稼いでいけることにつながります。
以下ではイラスト副業などで最近人気のプラットフォームをいくつか紹介しておくので、興味があれば確認してみてください。
1、絵素材を描いてダウンロードしてもらって収入を得る『ストックイラスト』
まずはイラスト副業の大定番、ストックイラストです。イラストAC、PIXTA、Adobe Stockなどが有名ですが素材イラストとして使えるものをどんどんアップしてダウンロードしてもらい、つどお金が入るシステムです。

Copyright 2020 – イラストAC All Rights Reserved.
単価は数円~と安いですが好きなペースで素材をアップできるので、絵で稼ぐ取っ掛かりとして進めやすいでしょう。
ストックイラストは数を増やすことで成果へつながるので、時間を見つけて100枚200枚・・・とひたすら描いていきたい(描ける)人にオススメです。
2、得意な絵の方向性で自由に商品・サービスを作れる『ココナラ・SKIMA』
似顔絵やウェルカムボードなど、あなたの得意な方向性の絵を商品やサービスとして販売できる代表的なプラットフォームがココナラです。
過去の作品や実際の商品をあなたのページにサンプル画像として載せておき、それを見て気に入った人から注文してもらえます。

© 2012-2020 coconala Inc.
また絵を描く人に人気の高い『SKIMA』も、同様に得意な絵の方向で商品を展開できるプラットフォームです。
イラストを好きで描いている人にとっては『ココナラ』よりハードルが低く身近に感じる雰囲気もあるようで、Twitterをみても最初の副業に選んでいる人が多い印象です。
『ココナラ』や『SKIMA』などのようなプラットフォームを上手く活用するコツは、まず実際にサイトを調べて安めの商品を購入してみることでしょう。
それにより商品の売り買いの流れなど、さまざまなポイントも見えてきます。いきなり登録して始めるよりも、現状がわかってから挑戦したほうが進み方もスムーズで心理的にもラクなはずです。
3、絵を描くスキルでコンペに挑戦する『ランサーズ・クラウドワークス』
ランサーズ・クラウドワークスの案件の多くは、コンペに参加して仕事を勝ち取る形になります。

©Lancers,inc.
例えば企業がロゴ案を募集したときに作成して応募、採用されたらはじめてお金が支払われるシステムです。コンペがメインなのでムダな弾打ちも必要となります、メンタル的に持つかどうかも重要です。
実績を積み上げられれば依頼も来やすくなりますが、そうなるまでしんどいのも確かです。

④絵+αの要素を取り入れていこう
依頼を受けるだけじゃなく自ら発信していく、さらにいえば絵をダイレクトにお金に変えるんじゃなく別の商品やサービスを売るために絵を活用することもできます。
何か販売したいときにイラストやキャラを使うことで親しみを持ってもらったり、漫画を使うことで商品説明を簡単にわかりやすくします。

さらに、絵と直接関係ない仕事や経験の世界に絵を組み合わせることでまだない世界観を作っていくこともできます。
税理士、シェフ、トレーダー、工場・・・etc。それぞれの仕事に絵の要素を加えて見せることで、それまでなかった面白い見せ方ができることだってあるでしょう。
あなたの個性に絵という武器を加えられたら、大きな差別化になりブランド化にもつながります。

⑤マーケティングの勉強をしよう
モノを売るためになによりだいじなのが、『マーケティング』の意識です。
いわゆるビジネス用語で細かい定義はいろいろある言葉ですが、要は商品・サービスをどうやって売るか考える思考・方法と思ってください。
何を、だれに、どうやって売るのか?
絵だって商品です、売り方や見せ方を考えて進めると進めないとでは結果が全く違ってきます。

まとめ

イラストレーターなんだから絵だけ描いてればいい・・・現代はそんな思考でいると、遅かれ早かれ行き詰ってしまいます。
後半で紹介したマーケティング的な発想を積極的に取り入れることで、様々な方向に絵を用いたビジネスだって可能になるでしょう。

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