どうも、アートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
個人でビジネスやブログを運営して情報発信をしていると、ワークショップを開催したいと考えることもあると思います。でも、最初の一歩を踏み出す時はわからないことが多くて勇気もいるんじゃないでしょうか?
ということで今回は、ワークショップの開催方法やポイント、意味から種類・形式までを実例に基づきながら詳しくまとめて紹介します。
目次
そもそも「ワークショップ」の意味とは? 種類や形式も知っておこう
ワークショップは、学びや創造、問題解決やトレーニングの手法である。参加者全員が体験するものとして運営される形態がポピュラーとなっている。会場は公共ホールや、スタジオ、美術館やカルチャースクール、ビルの1室、学校の教室を利用するなど様々。
workshopとは、本来「作業場」や「工房」を意味するが、現代においては参加者が経験や作業を披露したりディスカッションをしながら、スキルを伸ばす場の意味を持つようになっている。
Wikipediaより引用
最近よく使われる意味としては「体験学習型の講座」というあたりになるでしょう。
ワークショップの種類や形式
現在開催されているワークショップには、数多くの種類や形式があります。
- 教育のための研修
- ビジネスマナー
- 研究職の集まり
- 芸術・アート関連
- ハンドメイド
- ヨガ
- ダンス
- まちづくり
形式も講座タイプのものから皆が同一に学ぶ(作る)もの、ディベート形式でのやり取り・・・と数多くのパターンがあるのでワークショップはこうでないといけないという決まりはないと考えて構わないでしょう。
対象も老若男女幅広く、子供から大人までそれぞれの興味に合わせたものが存在しています。
意外と知らない「ワークショップ」と「セミナー」の違いとは?
広い意味では「セミナー」の中に「ワークショップ」が存在していると考えて大丈夫です。
逆にワークショップは「参加・体験型のセミナー」が多く、参加者はセミナーの間に入ってくるワーク(実技や講習など)を通じて疑問を解消したり技能を習得できたりします。
またワークショップも講師が存在するのはセミナーと同じですが、「ファシリテーター」という存在が立つ場合もあります。
さらにワークショップは実際に内容を体験して学ぶ時間が設けられることが多いので、参加者一人ひとりが肩の力を抜いてリラックスしながらワークに取り組める「雰囲気作り」や「会場選び」も重要な要素となります。
はじめてのワークショップのやり方、募集方法やポイントを知っておこう!
- ワークショップの内容を決めて、当日のゴール(目的)を定める
- 資料が必要なら作成する
- 人数の上限を決めて、場所を確保する
- 告知する
- 参加者とのやり取りを行う(参加費の支払い、管理、会場案内、事前準備なども)
- 当日の予定をある程度固めておく
- 当日を迎える
- フォローが必要ならする
- 次回に向けて反省・改善する
ざっくりとした流れですが、だいたいこのような手順を踏んでいくことが多いでしょう。いくつかのポイントを見ていきます。
根本的に何をするのか、あなたがその講座を開催する理由から考えよう
最初にまず「なぜあなたがそのワークショップを行うのか?」をしっかり考えましょう。
- デジタルで絵を描きたいけど昔の自分と同じように悩んでる人
- 大人でデジタル絵を始めたいけど独学でやってもよくわからない人
- 仕事が忙しくてイラスト講座に通う時間が取れない人
・・・そんな人たちに向けて、1日でデジタル絵に必要な基本を理解してもらえたら個人個人で自由に描いて好きなように活用してもらえるだろうと思い【デジ絵ワークショップ】というサービスを2016年末から開始しました。
これからあなたオリジナルのワークショップを始めるなら、はじめにぜひ理念やミッションを固めることからスタートしてみてください。
ワークにおける参加者のゴール(目標)を明確に打ち立てよう
「参加者はワークショップに参加することによって何が得られるのか、参加前とどう変われるのか?」
まさにワークショップの意義そのものです。軸となる部分をしっかり固めて、当日も早い段階でゴールを伝えておくと流れがブレずに進められるので最も優先して考えるべき部分です。
資料は目指す方向性に合わせた状態で用意しよう
資料などは講座のやり方によっても形はまったく変わるので、情報を持ち帰って欲しいのか、技術だけに集中してほしいのかなど狙いに沿って固めていきましょう。
ひたすらメモをとる状況に追い込むと話に耳を傾けられない人も出てくるので、ある程度の量の資料なら終了後の特典としてあげると参加者さんもきっと喜ぶはずです。
人数が多すぎると一人ひとりに目が行き届かなくなるので注意しよう
繰り返しになりますが、ワーク中いかにして参加者の疑問を解消してあげられるか、今後の道を示してあげられるかは極めて重要です。
そのためには、参加者がやたらと多すぎると無理が生じてしまう場合もあります。
貸し会議室の選び方
募集人数が決まれば次は場所の確保です、最近は貸会議室を検索できるスペイシーや会議室.comといったサイトがあります。
予算・場所や広さ、設備や環境などサイトの情報や口コミもヒントに選んでいきましょう。
平日は割といつでも取れると思いますが、土日や休日は空きがない状況も割と発生します。
ワークショップの告知の仕方
ブログがあればサイト内にランディングページを作り、SNSのアカウントで伝えるのが基本の形です。友人・知人に「拡散」を手伝ってもらうのも有効です。
Peatixというイベント告知のできるサービスでより広く告知するのもありですが、予算との兼ね合いや規模に合うかどうかで判断しましょう。
支払いはお互いになるべく手間のかからない手段で
銀行振込、クレジットカードなどありますが大事なのは入金されるあなたも支払いをするお客様も無駄な手間をかけずに済ませることです。
お金だけ振り込まれて相手がわからないという状況も実際ありえるので注意が必要です!!
10人未満の少人数であればPaypalがおすすめです、管理が面倒な人数なら前述のPeatixを使うほうが楽でしょう。
当日の大まかな予定表を作っておこう
ワークショップの時間割は講師にとっても重要です。「セミナー部分に何分割いて、ワーク部分にどのくらい時間をとるのか?」バランスを考えながら進めていく必要があります。
あなたも大まかなスケジュールを事前に必ず作った上で臨むことをおすすめします。
開催後どこまでフォローするかあらかじめ決めておこう
特殊な技能の体験型ワークショップの場合は、解散後に参加者が自分一人でやった時に再現できなかったり新たな質問が生じる可能性が大いにありえます。
そのためにも例えば終了後もメールでの質問は受け付けるとしておけば喜ばれるでしょうし、ファン構築にも繋がりサービスのフォロー体制としても意味を持ちます。
終了後は次に備えて反省・改善しブラッシュアップしていこう
ワークショップはナマモノです。想定しているとおりにはなかなか進みません。
思ってたよりうまくいくこともあればおもいっきりミスることもあります。さらに用意していた資料が全然足りなかったり、逆に多すぎてさばききれない・・・なんて状況も起こります。
だからこそ、終わったら必ずその日の反省をして次に活かすようにしましょう。
完璧なワークショップというのは基本的に不可能です、回数を重ねることで完成形に近づけていくことしか講師にはできません。
そういった意味でも、特に最初に参加してくれるお客様はありがたい存在と言えます。
運営事例で見る:ワークショップの進め方を大公開!
ここからは実際に当サイトで開催している、初心者さんを対象にデジタルイラストの基本の描き方を1日で学んでもらう【デジ絵ワークショップ】の進め方をご紹介します。
ワークショップ前日までの事前準備
前述のように告知から支払い、管理まで行ったうえで開催一週間前には会場へのご案内メールをお送りしています。
資料は毎回ブラッシュアップしていきます、過去10回近く行ってきたのでその分内容も精査されてきました。
それらを活かして、より良いワークショップに仕上げていけるように心がけています。
機材は予備を多めに持っていくので、キャリーケースに入れていきます。
デジタルで絵を描くワークショップなのでノートPCやペンタブが必要になるほか、パワーポイントの資料を映すためのモニターを持参する場合もあります。
また、会議室は必ず開催時刻の上下30分のバッファを見て予約しています。準備や片づけがあるので、参加者の皆さんに伝える時間帯の前に30分+後にも30分つけて予約します。
当サイトのワークショップの講座時間は4時間なので、毎回必ず前後合わせて5時間で予約する形にしています。
ワークショップ当日の流れ
慣れた場所なら楽ですが、初回の場所だと机のレイアウトやモニターの置き場所など参加人数によって変える必要があるので余裕を持って準備を始めるようにしています。
準備しているうちに参加者の皆さんも次第に入ってくるのでご挨拶をしながら準備を進めます。途中で道がわからない方からの連絡対応をすることもあります。
- 自己紹介、ワークショップのゴール
- デジタルで絵を描く上での簡易セミナー
- ワーク①◯◯
- ワーク②△△
- ワーク③□□
- まとめ・質問など
詳細は省きますが、このようなスケジュールで4時間をかけておこないます。トイレはワーク中の好きなタイミングで行ってもらうように最初に伝えておきます。
講座中は、それぞれの参加者さんからでた質問にも都度お答えしながら進めていきます。
またスケジュールと照らし合わせつつ遅れがないか、進みすぎてないかを判断して何かあれば適宜調整を加えていきます。
最後はアンケートを書いていただいて片付けの終わった方から解散していただきます。その後自分で会議室のレイアウトを元の状態に戻し、消灯・施錠をして終了です。
注意点やポイント
参加特典で「お得感」を、返金保証で「安心感」を!
何者かもよくわからない講師のワークショップに参加してもらうためには、告知ページの情報がとにかく重要です。
あなたの実績を確実に見せて、参加することで得られる未来像を丁寧に伝えてあげましょう。
「アイスブレイク」を忘れずに
始まる際にいきなり本腰入れて進めるのではなく、冗談などまじえながら場の雰囲気を柔らかく緊張をほぐして始めることはワークを円滑に進める上で非常に重要です。
つい焦ってガツガツ行ってしまう状況も多いですがなるべくゆっくり穏やかに入るようにしましょう、講師同様参加者の皆さんも初めての場にのまれていることが多いものです。
ワーク中は写真を撮って、最後にアンケートも必ずお願いしよう!
運営側にとって、実際のワークショップの雰囲気を伝えられる写真撮影は次回以降の告知のためにも欠かせません。
最初に撮影の用途を素直に伝えて、どのような感じで撮影しますと了承を得ておけるとスムーズに進められます。
写真と同じく、次に繋げる意味でも実際に参加していただいた方々の意見はフィードバックに必須の材料となります。
お客様の声として告知ページに使うこともできるので、それらを見据えたアンケートを事前に作成してプリントアウトしておき必ず最後にお願いするようにしましょう。
まとめ
体験型のワークショップで最も重要なのは、参加することでお客様がどんな状態になれるかを伝えて当日しっかり導いてあげることです。
一人ひとりの力量も違うので難しい部分も当然ありますが、それでも最低限ここまではというラインをしっかり見定めてメニューを構築していくといいでしょう。
ワークショップは、講師一人ひとりの個性やオリジナリティもかなり重要な要素となります。