どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
- ごく一部の人気ゲーム以外売れなくなる?
- 2Dイラストが減って3Dばかりになる?
- スマホ以外の舞台に移行する?
- ゲーム自体が下火になる?
- イラストレーターの仕事がなくなる・・・?
・・・と悪いことばかり考えても仕方ないですが、市場の拡大に比べると最近は明るい話題が少ないのも印象的です。
ということで今回はスマホゲーム業界を通して見た、イラストレーターという仕事の将来性や不安材料と対策について現場にいた者の1人としてまとめます。
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イラストレーターはやめとけ?15年絵の仕事で勤めた立場で明かす実態とは
目次
ソシャゲ登場によるイラストレーターの急激な増加と、スマホゲーム移行によるはげしい淘汰と生き残り
イラストレーターの爆発的な需要増加と、飽和への流れ
2011年前後ソーシャルゲーム(=ソシャゲ)が世間をにぎわせました、カードイラストゲームをメインにした課金要素ありのガラケー用ゲームです。
ゲームの多くがカードイラストの獲得で課金をしてもらうシステムのため、メーカーは次々イラストを増産する必要にせまられました。大量のイラスト需要が発生し、大勢のイラストレーターも生まれました。
・・・ですがそんな時代はパズドラを筆頭としたスマホへの移行でひとつの区切りをむかえます。
絵柄バラバラのイラストより作り込まれた世界観とキャラを売るため、より質の高い絵を求められる時代へと一気に転換しました。ゲームは次々新作が発表され一見するとイラストの仕事も増え続けていますが、一方で絵描きに求められる絵のレベルは際限なく上がり続けています。
さらにスマホゲーム自体も異常なレッドオーシャン(過熱市場)になり、大手ゲームメーカーでも売れないアプリはあっというまに終了する厳しい時代へと突入しました・・・。
もはやレッドを超越してブラックオーシャン市場と化した、スマートフォンゲーム業界
「スマートフォンゲームは今、レッドオーシャンを超えたブラックオーシャンになっている。新規タイトル(作品)を出してもすぐに消えてしまう」
東洋経済ONLINEより引用
裏付けるように、記事内の表ではたしかにスマホゲームを展開する主要24社のうち全体の75%にあたる18社が前年同期比で減益・・・あるいは赤字となっているのがわかります。
大手メーカーの新作がすぐクローズなんて状況も割とよく目にするんじゃないでしょうか、有名IP(版権)を使っても半年持たず消えていく・・・そんなゲームがここ数年で本当にものすごく増えました。
ソシャゲやスマホゲームのゲーム絵師/イラストレーターは多すぎる? 近年、ますます量より質の時代へ・・・!
ソシャゲやスマホアプリ開発でのニーズ増によりイラストレーターの人数自体も10年前よりはるかに多くなっているでしょうが、あらためて現状と対策を見ておきましょう。
ここ最近のイラストレーターとしての仕事はつらい? つらくない?
イラストレーターを続けていこうと思ったら、時代に要求されるレベルに食らいついていく必要があります。はやりにもしっかり対応していかないと、仕事をもらって生き残るのは難しくなるでしょう。
- 絵が上手い
- スピードが早い
- 流行りの絵に似せられる
- 仕上げが丁寧
- エフェクトが上手い
- 描き分け能力が高い
ソシャゲ時代に運良くイラストレーターになれたけど、技術が足りなくて今のスマホゲームについていけず脱落していった絵師さんたちもすでに多くいることでしょう。
絵の世界は弱肉強食、技術がなければ生き残れないのは当然ですがブラックオーシャンという環境下で開発会社側の絵描きへの要求はさらに過酷になっていくと思われます。
イラスト業界で生き抜くためにあなた自身を変えるべきタイミングが訪れたらどうする・・・?
かつて机を並べた同僚たちも、今や独立や異業種に転職したりと動く人が増えている印象です(年齢的な要因もあります)。
この先もイラスト一本で生きていこうと考えるなら、仕事の舞台がスマホなどのゲームではなくなる可能性もみすえていつでも動ける状態を作っておいた方がなにかと安心でしょう。
まとめ
ゲームという文化がなくなることはないにしても、この先スマホという舞台が変わりイラストレーター側に変化が求められていくことは必然といえるでしょう。
そんな時にスマホだけにこだわり続けるか、柔軟に変化を受け入れて新たな方向に進んでいくか・・・はきっと大きな分岐点になっていくはずです。
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フリーランスイラストレーターで食べていく仕事の取り方はこれだ!