どうも、絵やブログを活用した差別化・ブランディングの専門家、アートディレクターのhashiken(@conteanime)です。
最近はゆるキャラをどこでも見かけるようになりました。くまモンの経済効果なんて一二〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇円だと言われています。
一部の際立った実績のせいもあって、最近は企業でも販促・商品宣伝などにキャラクターが使われるようになってきました。
ひょっとして人気が出たらグッズ展開もできておいしいですし、やらない手はありません。
ただ、やるときにはぜひ以下のことを覚えておいてください。
キャラクターは作って終わりじゃなく、いかにそこから育てていくかです。
くまモンがここまでになったのはデザインもさることながら、ブレーンがとてつもなくすぐれていたからです。
どうすれば企業のキャラクターをくまモンなみに・・・とまではさすがに言いませんが、ある程度役に立ってくれる存在に出来るかまとめてみました。
目次
マスコットキャラクターを作る上でおさえたい、現代の価値観の多様化について
今や人の価値観がばらばらになりすぎて、かつて隆盛を誇ったテレビや音楽は昔ほど人の関心を一手に集められなくなりました。
必然的に今のビジネスの基本姿勢としては、大勢の支持を狙うのではなくニッチな層に熱く受け入れられるものを目指すことになります。
ただその一方でキャラクターに関しては見逃せない存在があります。
それが、人畜無害系です。
毒にも薬にもならない―――というと語弊がありますが、いても気にならず目ざわりじゃないものです。
思い出してください、人気のあるゆるキャラの大半がそんな路線になってないでしょうか?
地方を代表する存在にしたい発想が根本にあるためまず人に嫌われない、邪魔にならない方向性のデザインが必然的に多くなるんです。
人畜無害だと本来印象が弱くなるはずですが、『ゆるキャラ』というカテゴリーをつけたことでトータルで成立しうる世界観ができたわけです。
注意!企業イメージキャラクターを押しつけすぎると逆効果にもつながる・・・?
今の時代、
『どうでっか! ええでっしゃろ!?』
・・・とガンガン来られると、多くの人は引いてしまいます。そもそも価値観多様化の時代だから一方通行のテレビなどは勢いが弱まり、ネットやSNSが力を増していく状況になっているわけです。
邪魔にならずゴリ押しでもなく、ふと気づくとそばにいるソフトタッチな存在・・・こそが企業のマスコットキャラとしては成立しやすい時代になったと言えるでしょう。
勢いのみで行けてた方がどれだけやりやすかったことでしょう、戦略が非常に問われる時代です。
でもやっぱりマスコットキャラクターの外への露出は必要・・・
ここで一つの矛盾が生じてきます。
企業向けキャラクター制作業務を単体で考えてしまうと、どうしてもこの部分が抜け落ちてしまいがちです。思い出すべきは、ゆるキャラの手法です。
彼らがあれだけの一大勢力になったのは何故だったか??
巨大な集団で、わかりやすくカテゴリー化したからです。
区分するカテゴライズでなく、ゆるキャラという新たなカテゴリーを作ったことがとにかく重要です。
キャラクターそれぞれの存在がお互いを引き立たせ合う土壌を構築し、相乗効果を生み続ける世界観にしたから強いんです。
キャラクターを最大限活かすために考えられる方法とは?
では、一企業が自分の会社用のマスコットキャラクターを作ってどうすれば相乗効果を起こせるのか??
一つ目の方法は、ゆるキャラに乗っかってしまうことです。なんかこそっといる、みたいな感じで地元の有名なキャラの側ににじり寄るコンセプトで強引にキャラ立ちさせましょう。
ブランドイメージを優先させる場合は細心の注意を払いましょう!
二つ目は、他社との協力事業にすることです。ゆるキャラがあふれてる中で、一企業の単独キャラのみで目立つのは至難の業です。
でも同じ業種だったり同じ地域にある別企業とキャラクターをコラボさせることで、小さいながらも相乗効果が生まれます。その後さらにいろいろなものを巻き込み、徐々に広げていけるかどうかが鍵です。
三つ目は、マスコットキャラクターの使い方を複合することです。
作ったら印刷しノベルティにして終わる・・・という企業キャラが多すぎて、あまりにもったいないです。
やり方は様々ですが例えばキャラを着ぐるみ化し、LINEスタンプ化し、さらに動画など映像化までしてあらゆる媒体で使える存在にしてしまうことが重要です。
貴社単独でも出来る相乗効果がこれです。企業キャラクターを制作して利益を生み出すためには、必ずここまでを視野に含めながら進める必要があります。
企業キャラクターを作る前にまず読んでおきたい本
実際に企業用キャラを作る際には必ずおさえておいてほしい2冊があります。
まずは、上の記事にもある『キャラクターマーケティング』という言葉のもとになった本です。
発行から少し経っているので古さは否めませんが、基本として知っておいてもいいでしょう。
また、2016年に発行された以下の本は実践的な内容が多く含まれているので役立つはずです。
企業マスコットキャラクターが存在する土壌は熟成された!
ゆるキャラ人気やアニメ文化の発展もあり、世の中からはかつてないほどアニメキャラクターへの偏見が減少しています。逃す手はありません。
企業キャラクターも大手は様々な歴史がありますが、全体で見るとまだゆるキャラほど大きなうねりになってないので中小も先んじておけば必ず有利になります。まだ全然間に合うタイミングです。
10年、20年後を見据えた企業ブランド構築のためのイメージキャラクター作りを目指しましょう!