どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。

今回は自分の過去の失敗談や、仕事で数多く関わってきたプロの絵描きの人達から感じた『絵が上達するまでの過程や傾向』をまとめます。
趣味で描いてるだけという場合でも役立つノウハウはきっと多いと思います。実は・・・絵の力が上達するしないは、姿勢や考え方にも大きく左右されるって知ってましたか?
上達し続けるイラストレーターによく見られる傾向

目の前の絵に真摯に取り組み、人のアドバイスを素直に受けられる
漫画家など独り立ちする作家じゃなく企業の1絵描きとして仕事をする時には、個性が邪魔になる場合もあったりします。
半ば自分を押し殺すような状況でも素直な姿勢で仕事に臨めるかどうかの差は、大きく絵の上達に関係してきます。
人から与えられる意見を活かしていけるかどうかでその後の伸びしろはかなり違ってきます。周りの関係者と良い循環を築けるかどうかって、意外と大事な部分なんですね。
視野が広く、苦手なものにも率先して挑戦していく
絵を描く仕事はクリエイティブ性が強く内に入り込んで行う面があるので、どうしても視野が狭くなりがちです。

視野を広く持って外に目を向けられる好奇心だったり、苦手なものに挑戦しようとする積極性があるかどうかは将来的な成長を左右する大きな分かれ目になります。

貪欲に新しい知識や技術を取り入れていく
現状に満足せず使えるツールや技術はどんどん吸収し、流行りにもおいていかれないよう取り組むかどうかもすごく重要です。
絵のセンスはすぐに古くなってしまうものなので、絵描きとしてやっていくなら新しいものについていこうとする努力を怠るわけにはいかないわけです。
ただでさえ年齢とともにセンスは輝きを失い若い人に追い越されていくものなので、絵の世界で生き残り続けるには常に自分自身の感性を磨いて時代に合うものにし続ける必要があります。
ベテランになればなるほど絵柄は固定しがちなので、言葉以上に難しい部分です。デッサン力が優れていても、絵柄やセンスが古くなったせいで立ち行かなくなった人は大勢います。
上達の遅い絵描きによく見られる傾向

逆に、なかなか成長出来ない絵描きさんから見る『絵の上達しない理由』もみておきましょう・・・。
無駄にプライドが高く頑固、思い込みも強い
多少絵が描けるようになってきた時期に多いでしょうか、余計なプライドに凝り固まって自分だけの世界に固執し成長が止まるパターンです。

基本的に絵を描く人は我が強く自分の世界観を持っていることが多いです。
正しい方向に発揮されてればいいですが、凝り固まるととたんに困った状態に陥ります。絵を追求する場合にはこだわりは大事ですが、TPOで使い分けたいものです。
現状に満足し、苦手なものは避ける
ある程度描けるようになると、次第に自分が得意な絵の構図や方向性が自覚できていきます。なまじよく見えるためにそればかり描いてしまい、苦手なものを避けてしまうという傾向が現れます。結果、画力が停滞してしまい伸びにくくなります。
意図的に描いたことのないものに挑戦していかないと、抜けにくい段階です。深みにはまり込まないよう気をつけましょう・・・。
人を真似ることを嫌がる
自分らしい個性ある絵はもちろん大事ですが、より成長するには技術の高い人の絵を見て参考にしながら自分の中に取り入れていくことも必要です。
絵の描き始めから、模写もしない参考にもしないでは上達まで無駄に時間がかかってしまいます。

負けられないという気持ちを秘めながら切磋琢磨しあってますが、他の人のいいところは積極的に取り入れて糧にしていく柔軟性がないと自分の新たな面ってなかなか育っていかないものなんです。
趣味で描く絵に関しても同様です。
たまに違った方向性を取り入れることで気付けなかった部分が見えることは多いんで、積極的に人のやり方を真似て技術やセンスを盗んでいくことをオススメします。
★絵が上手い人のマネをするのが上達には近道です、プロをまねろ!絵やイラストが上達しない時の7つの解決方法も参考にしてみてください。
上達し続ける人ほど絵を描く工程で行っている5つの手段

その他、絵の上達の過程で大事な要素は無数にあります。中でも特に重要と感じるものをまとめるので、参考にして下さい。
わからないものは調べて描く
全く描いたことのない動物や機械など、想像だけで追いつかないものは必ず資料を参考に描きましょう。適当に勘でやってしまうと絵に説得力がなくなります。
今はPCやスマホですぐ資料が手に入るわけですから、検索を怠った分だけ損をするくらいのつもりでガンガン資料を集めて使いましょう。
構造や意味を考えながら描く
『考えながら描く』というのは、絵の上達に最も欠かせない部分だと個人的には考えています。
現役アートディレクターおすすめの絵が上手くなる方法とはコレだ!でも書いてますが、漠然と描くんじゃなく構造を考えながら描いていくと絵に圧倒的な深みが出てきます。
人の絵を見るときも、
・・・と、理屈を想像しながら見ることであなたの中に絵に関する知識が蓄積されていきます。そうするだけでも絵の上達は相当早くなるはずです、ぜひ意識してみて下さい。
他人と絵を見せ合い、フィードバックを与え合う
絵を描きながら意見し合える相手がいるのも大事です。
いい意味でのライバルや仲間を作りましょう。そして自分から相手を積極的に褒めて、『前向き』なアドバイスを伝えてあげましょう。きっと相手から良いアドバイスが返ってくるようになるはずです。
効率化を求め続ける
ショートカットの活用だったり新たなツールの習得だったり、絵を描く上で効率化できるところはどんどん進めていくべきです。手間やストレスが減ることで、絵に集中できる部分が増えます。
デジタルにおけるツールはあくまでも絵を描く為の道具の一種です。自分で使いやすいようカスタマイズし、可能な限り無駄な動作や手順を省いていきましょう。
満足せずその先を目指し続ける
現状に満足しては成長は終わります、いつでもその先を目指して絵を描いていきましょう。
意識は絵を描く姿勢に繋がります。諦めなければ絵の上達はそうやすやすと停まったりしないので、意固地にならないよう気をつけながら進めてみてください。
★人の力を借りてでも上達したい場合は、絵やイラストを上手くなるために独学では限界があるのか⁉も参考になります。
まとめ

プロのノウハウは、趣味で絵を描く個人にも活用できるものばかりです。
実は今回の内容って、絵に関係ない他の仕事でも重要な要素ばかりなんですね。絵を描くことも一般的な感覚は結構大事で、意識して磨き続けるかどうかだったりするわけです。
過去に絵を描いてきた自分の過程を思い返すと、どれだけ当時より上達してるかはいつでも実感できると思います。
そんな過去の自分を比較として活用しながらほどよく自信をもちつつ、広い目線で新たな目標を意識しながら向上していきましょう♪
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絵が描けないとイライラするなら描き始めの楽しかった頃を思い出せ!