どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。
当サイトのブログ記事では、毎回描き下ろしのイラスト・アイキャッチ画像を作成して使用しています。

※保存しているアイキャッチの一部
ということで今回は、ブログ用のイラストアイキャッチ画像の作り方やコツを順序ごとにまとめてみました。

目次
アイキャッチを作る前に、まずブログ記事で最適なネタを絞り込め!

最初に考えるのはイラストを描く上でのネタです。当然、ブログ記事の内容に則したものにする必要があります。
アイキャッチに凝る一番の理由は人の目を惹きつけることにあります。

もっともアイキャッチの個性が有効に働く場は、検索よりもはてなブックマークなどに載ってアイキャッチとタイトルが同時に掲載されている状況と言えます。
その時に、周りの記事とは一味違うと思わせるための武器と考えればいいかもしれません。


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いかにネタ的なことを仕込むかは漫画的センスが問われる部分でもあるので、慣れないうちは無理しなくてもいいでしょう。まずは無理のない範囲で、自分のできることから徐々に始めていってください。
実践編:デジタルで描いてみよう!

ネタが決まればいよいよ絵を描いていきます、順序立てて見ていきましょう。
①ラフ
ラフ(下絵)は雑で構いません、キャンバス内にどうやって絵を配置するか、どのように字を載せるか考えながら描いては直し描いては直していきます。
いくらでも直せるのがデジタルの強みなので、この段階から綺麗に描こうとはしないでとにかくイメージを構築していきましょう。

移動や変形を適宜使って望ましい状態に徐々に持って行きます、下がラフの完成状態です。

★ラフについてより詳しく知りたいときは、ラフ絵の描き方5つのコツをおさえよう!デジタルイラスト初心者対応版を参照してください。
②線画
線画は綺麗な線で描いてもちろんいいですが、ブログのアイキャッチ程度なら当サイトのようにあえて軽めにするのもありです。


ラフで描いていたレイヤーの透明度を下げて、その上に新規レイヤーを配置して線画を描いていきます。
ここでも移動や変形を行い理想の状態に近づけていきます、完成した線画が下の状態になります。

★線画に関してもっと知りたいときは、絵やイラストの線画をきれいに描ける8つの極意!デジタル/クリップスタジオ対応版を参考にしてください。
③着色
線画が描けたら、次はいよいよ色を塗ります。
本格的なデジタル絵の着色だとレイヤーをいろいろと使いますが、詳しくない場合は線画レイヤーの下に着色レイヤーを置いてそこで一気に塗ってしまいましょう。

目指す方向性としては、見た人の目にぱっと飛び込むようなイメージに出来ればいいでしょう。
鮮やかな色使いの方がブログのアイキャッチ画像には向いているかもしれません、完成した着色データが下のようになります。

★着色に関しては、アニメ塗りでデジタル/クリップスタジオ初心者もイラストが描ける!メイキング付きを参照してください。
④装飾・仕上げなど
色のあとは背景に画像を加えたりキラキラした効果をつけたりしますが、好みで構いません。やり過ぎて逆に見難くなることだけは避けましょう。
装飾などはフリー素材を使ったりしてもいいでしょう。※必ず素材の使用規則を確認した上で行ってください。


デジタルで描けるようになりたい、もっとクリスタを使いこなしたい、絵の悩みを誰かに相談したい…そんなときはどうぞ♪
アイキャッチ画像としての体裁を整えて、オリジナリティを確立させよう!

絵ができたらいよいよ一枚のアイキャッチ画像として仕上げます。ブログ毎に個性があっていい領域なので、参考程度に当サイトの作り方を見ておいてください。
文字

※アイキャッチサンプル
絵のネタにフキダシの形で加えたり、半透明の黒帯の上に記事の内容を説明する意図で用意します。
絵だけだといまいち意味がわからないネタの時は、内容がちゃんと伝わるように文字で説明を補完することも多いです。

手書きの文字を載せてもいいですが、安っぽく見えそうなら避けた方が無難でしょう。商売や職種によっては適さない場合もありえます。
枠線
ブログの文字の後ろの壁紙部分はうっすら柄が入ってたり、真っ白だったり様々です。
そこに絵が変に馴染んでしまうと画像として中途半端に見えたりするので、アイキャッチ画像の四方にはなるべく枠線をつけておいたほうが無難です。
普通に黒の線でいいですが、見やすければなんでも構いません。

※Photoshopの場合
サイトロゴ
ブランディングの観点からも、あなた自身のサイトの絵だということをしっかり示しましょう。
ロゴが簡単に消せない状態にしておくのが望ましいです。背景の絵や帯と重ねると、消すときに一定の工夫が必要になるので簡単に外しにくくなります。

当サイトのアイキャッチは一番下に絵があり、その上に半透明の黒帯、その上にロゴを置いています。
書き出し
仕上がったら、JPGかPNGの形式で画像を書き出します。劣化しない程度に圧縮しても構わないですし、JPGならたいした大きさでもないのでそのまま書き出してもいいでしょう。
制作していた時のPSDなどのレイヤーで分かれてるデータは、次回以降のテンプレートとしても使えるので置いておくと使い回しが効いて便利です。
アイキャッチ画像を描くときのルール作り

アイキャッチのイラストを描く時は、自分の中でルールを作っていきましょう。
毎回バラバラだとブランディングの面で意味がありませんし、別の機会に再利用したい時も絵の雰囲気や大きさが決まっていれば使い勝手がよくなります。
使い回すことを想定して決めておくべき部分を以下にまとめました。
キャンバスサイズと解像度
なるべくならブログのアイキャッチ画像は同じサイズ、同じ解像度で作っておきましょう。

当サイトのアイキャッチ用テンプレですがキャンバスサイズは1200x630pxで、解像度72です。

上の画像はFacebook用に合わせてあります。そのため、はてなブックマークに掲載された場合は左右が見切れます。
何を重視していくかは、あなたの都合に合わせて決めましょう。
解像度はwebで使うだけなら72で大丈夫です。印刷を想定するなら300以上ですが、数字が上がるほどデータの容量もかさむことをおさえておきましょう。
★解像度に関しては、クリップスタジオの解像度とキャンバスサイズについて知っておこうも参考になります。
時間制限

※アイキャッチサンプル
絵がメインに来るブログなら別ですが、基本的にブログは記事の文章が全てです。
絵ばかりに力を入れても仕方ないので、一枚の制作にかけていい時間を決めてやる方がいいでしょう。
キャラクターを固定化する

アイキャッチのイラストに描くキャラクターは、基本的なものを数体決めておくと毎回絵を描くたびに悩まなくていいので楽です。
また、同じキャラで描き続けていくことで描き慣れて手も早くなっていきます。
注意したいのは、何度も描いてきて思い入れが強まったからって内輪的な方向に走らないことです。
後述しますが、妙な設定がやたらあるキャラよりさらりとした印象のほうがブログ記事を彩るには向いています。

描いていく時の注意点

最後に重要なポイントをいくつかまとめます。
毎回、一見さんに向けて描く
上にも書きましたが、描き慣れるとどうしてもキャラは描き手の中で存在感が膨らんでいきます。でもあくまでもあなたの中だけです、基本的にブログは毎週購入してもらえる連載漫画じゃありません。
ブログというのは基本的にGoogle検索で気になる質問の回答を求める人が立ち寄ります。多くの場合、一見さんが7~8割になるはずです。

一瞬でページから離脱されてしまいます、絵がマイナスの作用に働いてしまうこともあるんです。
あなたの中で名前や設定があるくらいはいいですが表に出さなくてもいいでしょう、特に前段階での知識が必要なネタは絶対NGです。
名前とかもサイト名にちなんだものは許容範囲かと思いますが、基本的にはサラリーマンとかおかあさんとか少年とかその程度に止めたほうが無難でしょう。

内輪ネタ感を与えないよう、読み手に疎外感を与えてしまわないようにくれぐれも気をつけましょう。毎回、新しい人に対して描いてることを常に意識して下さい。
技術よりも、わかりやすさと個性・インパクトが大事
下手に上手い絵だと素材感が出てしまうこともあります、そうなるとせっかくの差別化も図れません。
あなたは何の目的でブログのアイキャッチをフリー素材写真でなくオリジナルの絵にしているのか?

重要なのはブログ記事、絵は添え物!
絵はあくまでも人目を引く要素と考えましょう、制作に時間をかけすぎては本末転倒です。
あくまでもブログで大事なのは記事の内容です、写真や絵などいらないという人だっているくらいです。
でもどんな文章でも人が読みやすくする努力を書き手はすべきです、情報発信側の責務でしょう。
・・・そのために効果的に活用してこそ、イラスト・アイキャッチ画像の意味も出てきます。
オリジナルの絵は、差別化やセルフブランディングに大きな効果を発揮します。
ぜひ、あなただけのイラストを有効活用していってください。
★セルフブランディングについて詳しく知りたいときはこちらが参考になります。
⇒あなたの未来を着実に切り拓くセルフブランディングの正しい進め方とは?
使い終わった画像は文字を外して保存しておこう

※保存しているアイキャッチの一部
画像が増えればアイキャッチはあなただけの資産になっていきます、使い回しやすいよう文字など外した状態で保存していくと便利です。

まとめ

フリー素材だけを使った場合は記憶にも残らず終わることがほとんどですが、個性的なアイキャッチを用意できれば発信したい情報もさらに精度高くターゲットに伝わっていくでしょう。
