どうも、元ゲームイラストアートディレクターのハシケン(@conteanime)です。


現在は開催を見送っています;
ワークショップで必ず参加者の皆さんに覚えてもらっていたのが、次の3つのデジタル技です。
- 「キャンバスを回転」させながら描く
- 「取り消し」操作を多用する
- 「選択&変形」でバランスを調整する
これらはデジタルで絵を描く時に避けて通れないほど多用する操作ですが、たどり着く前にデジタルに慣れることに疲れてやめてしまう初心者さんが相当数います。
せっかく機材までそろえて始めたのにもったいない・・・ということで、今回は3つの小技を図解付きで詳しく紹介します。

楽しく描いていけるように、ぜひ覚えて使ってみてください♪
目次
デジタルで楽に絵を描くために「キャンバスを回転」させながら描こう!

アナログで絵を描いていたころを思い出してください、線を描きやすい方向にくるくると紙を動かしていませんでしたか?

ショートカット設定の変更方法を知ろう!
キャンバスを回転させるには、操作をキーボードにショートカットとして登録しましょう。

上部ツールバーの「ファイル」‐「ショートカット設定」を開き、上の「設定領域」を「メインメニュー」としたら▼「表示」‐▼「回転・反転」を開きます。

ウインドウ下部にある緑の【i】に記載された操作方法にも従いつつ、
- 左右反転・・・3
- 左回転・・・1
- 右回転・・・2
と設定します。さらにその下に進み、
- ズームイン・・・Q
- ズームアウト・・・W
と設定してください。

★ショートカット機能についてより詳しく知りたいときは、クリップスタジオのショートカットキー設定の使い方・変更方法を覚えようも参照してください。

この設定により右手でペンタブを持って絵を描きながら、自由なタイミングでキャンバスを左や右に回転、さらにズームイン・アウト、反転までできるのでかなりアナログと近い状態で絵が描けるようになります。


拙書「ブログ×絵×ブランディング」メソッド60より
左右反転も加えてもっと描きやすい方向で線を引こう!
左右反転については描きやすい方向で線を描く以外に、デッサン狂いの確認を随時行って減らす効果もあります。
デッサン狂いを防ぐために、適宜左右反転を使い確認しながら描いていきましょう。
絵を描きやすい環境づくりというのがデジタルではとにかく重要です。機材の配置や机の座り方なども工夫して、あなただけの快適な状態を構築していってください。
キレイな線を描くなら「取り消し」操作を積極的に使おう!

前述の【デジ絵ワークショップ】でも多く相談されるお悩みの代表が、ペンタブで線が上手く描けないというものです。
線をきれいに描くには力加減や手首のスナップの使い方など経験による部分もかなり多く、一朝一夕にどうなるとは思わない方が無難です。
ただし上手くなるための練習方法はいくつかあって、中でも早めに覚えて使った方がいい操作が描く時に「取り消し」を多用するものです。
Windowsのクリップスタジオの場合は、
- ctrl+Zで「取り消し」・・・一段階前の状態に戻す
- ctrl+Yで「やり直し」・・・取り消す前の状態に戻す
という操作を使います。「やり直し」は使いたい時に自由に使ってください。
いちいち消しゴムを使っている時間がもったいない!
上の動画でもわかるように、うまくいかない線はすぐ「取り消し」て再度描くという流れがデジタルに慣れた人の一般的な動きです。

線の直しに毎回毎回消しゴムツールを使っていると非常に作業効率が悪くなります。
また、長いキレイな線は手首のスナップなどで勢いをつけて描くことも多いので、ある程度失敗も念頭にショートカットを構えている部分があるわけです。

★線画を描くコツに関しては、絵やイラストの線画をきれいに描ける8つの極意!デジタル/クリップスタジオ対応版を参照してください。
絵をもっとうまく仕上げるために「選択&変形」でバランスを調整しよう!

最後に紹介する小技が、「選択&変形」の活用です。


そんなときには選択範囲を指定して絵を調整するのが基本です、積極的に使用することで絵の大きなバランスから細部までの調整を取っていけます。

移動や拡縮と組み合わせて自分の理想の絵にもっていこう!

拙書「ブログ×絵×ブランディング」メソッド61より
基本的には、投げなわ選択を使って調整したい範囲を選択し自由変形で幅や長さをどんどん変えていきます。
伸ばしたり縮めたりした線の状態はどんどん荒くなるので、なるべくラフの際にやるといいでしょう。
コツとしては、
- 拡大しすぎずに引き気味で見て確認
- 調整したら反転もしてデッサン崩れがないか確認
・・・あたりを忘れずに行ってください。
この直し方ができると、ラフはだいぶ気楽に描けるようになります。

ただしある程度の画力をつけていかないことには決して正しいバランス感覚はもてないですし、正解を見極める力も備わりません。
デジタルならではの有効な技ですが、基本的な絵の練習も欠かせない点は認識しておいてください。


デジタルで描けるようになりたい、もっとクリスタを使いこなしたい、絵の悩みを誰かに相談したい…そんなときはどうぞ♪
まとめ

今回はデジタルならではの小技として、
- 「キャンバスを回転」させながら描く
- 「取り消し」操作を多用する
- 「選択&変形」でバランスを調整する
